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#小説
コネコとシイナさんとお盆の話6:花火とご先祖様
慌ただしかった今年のお盆も、今日が送り火だそうです。
「フィナーレにゃ。花火なのにゃ」
コネコが見に行きたいというので、日が暮れるのに合わせて歩いていくことにします。毎年音だけは聞いていたけど、見にいくのは初めて。
「川の向こうで上がるのにゃ」
「コンビニでビール買っていい?」
「シイナさんは、迎え火といえばビール、お祭りでもビール、花火でもビールですにゃあ」
コネコが文句を言うので、レジ横で
コネコとシイナさんとお盆の話5:むかしと今
「きうり、帰っちゃったのかにゃ…」
一抹の寂しさを覚えて、コネコはふたたび魚屋のおばあちゃんの家に向かいます。この前と同じように、シャッターの横の細い階段を昇ります。
「コネコちゃん、よく来たねえ」
今日出迎えてくれたのは、生きている方のおばあちゃんです。
「今日はスイカあるわよ」
「にゃにゃ? もうひとりのおばあちゃんはどこにゃ? 帰っちゃったにゃ?」
「まだうちにいるよ」
がらり、と押し入