勿来(なこそ)小唄について

市制施行を記念して、勿来市観光協会で、平市在住の詩人・北郷雪夫氏、作編曲・八木伝氏により、昭和32年(1957)5月、「勿来小唄」が創られた。


「勿来小唄」
〈1〉街は栄えるネ 工場はふえる 花の植田のあで姿(よいさ) ネオン七色あの娘の胸も(ホイ) 燃えて火となる発電所 (ササホイホイ発電所)

〈2〉道もせに散る ゆかりの歌に 名どこ勿来の関の跡 花も名残りの桜に匂う 一目千両の展望台

〈3〉呉羽娘糸ひくいとし 着せて錦の長い橋 夢も鮫川あこがれながれ 引く手あまたの地曳網

〈4〉やさし鵜の鳥波間に舞えば 月も照る島なさけ鳥 眺め絵どころ松原越しに 流す浮名の泊り舟

〈5〉自慢たかだか高柴ダム 招く山田は虹の郷 黒いダイヤにガスまで湧いて つきぬ宝の出るところ

〈6〉思い一時紅葉は四時 粋な川部に滝しぶき あゆが躍れば若さもはずむ 釣ってうれしい恋心

〈7〉派手な水着に涼風吹いて 君と松川磯いそと ビーチパラソルキャンプの夜は 波もささやく星あかり

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解説:

勿来市や平市というのは現在の福島県いわき市です。

歌詞中の「発電所」とは常磐共同火力発電所の事。「呉羽娘、糸ひく」とは現在のクレハ社の旧社名が昭和人絹であったことからなのでしょう。

「黒いダイヤ」とは石炭のこと、いわき湯本地区の炭鉱は有名ですが、勿来地区や茨城県北部にも炭鉱があった事は、余り知られていないようです。

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