雨のまんなかで
南インドの雨期は続いている。それでも降り続いて止まらなかった去年のようにではなく、晴れるときが必ずあり、降りそうなときには予兆(風が吹いて空が暗くなる)があるので、つらかったり、寂しかったりということはない。
この雨期こそ、マンゴーが旬なので、ごはんのカリーがとても辛かったときなどに、消炎剤のように食べる。両手で抱えるぐらいの大きさで、10ルピーと少しで、30円前後だから、これはもう、食べないと損である。
パパイヤも好きなのだが、大きくてなかなか一人では食べきれないから、食欲がないときのご飯代わりとか、そんな食べ方になってしまう。
シンガポールに出かけた知人が、空港で買ったのでと、お土産代わりのゴディバのチョコをくれた。私はといえば、シンガポールの空港でゴディバのチョコを横目に見ながら、おせんべいを買ったことがある。空港のチョコはいつも山盛りになっていて、あのぎらぎらした包装も含め、食傷気味になってしまう。それでもそのときに買ったおせんべいはしけていて、チョコにしたほうがよかったかなと思った。たしかに今日のゴディバはおいしかった。
ただし、しけてなければ、おせんべいは偉大ではある。米と醤油でできているのだ。
ビルの上にのぼると、海が水平に見える。海は多少荒れている。それでも朝方には漁船がいくつも出ていた。漁の時期とか本当に知らないので、雨期と漁に関係あるかどうかまるで不案内である。
菜食なので、ここで魚を食べたことはない。どのみち南洋の魚だしね、とも思う。
雨と雨のあいまの、なまぬるい空気。お茶の時間が終わった。
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