コロナはあんたの国に

 日本の一万円札ならどこの銀行でだって両替してもらえるもの、と思っていたが、そうでなかった時期を経験し(インド紙幣交換のとき)、今は、インドと日本の間ならヴィザさえとれば行き来できるものと思っていたのに、そうでない時期(日本を含んだ何か国かのパスポート所持者を対象に、空港でのヴィザ発給休止と通常ヴィザの取り消し)を経験しつつある。自分は今インドにいるので、とりあえずは困らないけど、何かあっても、じゃ日本に戻って、って簡単にフライトチケットを取れない。何もありませんように。

 2月6日にインドにもどって、28日間の経過観察期間が終わったところ。といって、空港でチラシをもらい、書類に何か書き込んだだけで、誰かが連絡をよこして確認するとか、そういうのは何もなかった。でも、日本での被害者モードから一転して、君は菌をもっているかも扱いを受けたのには軽いショック。いっぽう今、自分の周囲には、風邪なのかどうか、咳をしている人がときどきいるけど、マスクをしてはいない。病院に行くなら、マスクを着けていったほうがいいよ、って知り合いのおばさんに言ってみたけど、コロナはいません、って断言されちゃった。コロナはあんたの国にいるんだよ――って。「私たちは大丈夫」モードが蔓延している。今だけかもよ。

 予定が立てられなくなっている。まあ、どこでもそうでしょうね。ほんとうは未来のことなんて決められない。その不確実性をはっきり示してくれている今。

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