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Episode 6

様々な店の店長を任されたけど、なかなか学びが深かったカフェ。

社員一名であと全員アルバイトでシフト組みに苦労した。日々の売上はカフェにしては高い40万/日、朝8時開店してモーニング、ランチ(弁当)ティータイムからのアルコール提供の二毛作で22:00閉店。週5で通し番。
朝が早すぎるので自腹タクシーで通勤。
日曜定休日だ。

スタッフはほぼ大学生だから4年になると就活でなかなかシフトに入れなくなるのは理解できるけど、週一午後2時から17時じゃ入っても仕事ないしオフにしたら、他のバイト全員に囲まれてなんでシフト入れないのか詰め寄られた。だってその時間帯じゃ何もしないでお喋りするくらいだし、だったら別に長く入りたい子に頑張ってもらうよ。

一方で長くいる子はヌシみたいな振る舞いで注意するとむくれる。自由に生きている彼に対してある種の憧れがあったのかもしれない。生意気で、理屈っぽくて素直じゃないが、少なくとも自分の気持ちに正直なところには羨ましく思う感情があったに違わない。大学出てバンドマンになったか、それとも会社員になったのか知るのよしもない。元気ならそれで良い。さて自分はどうか。

周年で言ったら34周年だ。
アルバイトからふとしたきっかけで社員になり、流れのまま20代を過ごし、ケータリングに出会ってようやく目覚め、結婚して子供もでき人間の一生はこうして作られるんだななんて考え始め、日々違う現場と大勢のお客様との出会いは愉しくて没頭した。

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