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我が家でとんかつの日にメインを張る「野菜カツ」の話

夫の好物はとんかつである。これは私の手料理の中でとんかつが好きということではなく、彼は全料理の中でとんかつをいちばん愛している。

「とんかつはまあおいしいけど、好きな食べ物の一番に挙げるほどか?」と言うと夫は、「デパートの上にあるレストラン街では、とんかつ屋さんに必ず行列ができているから見てみ」と言う。

これは読者の方もぜひ確かめて欲しいのだが、本当にとんかつ屋には行列ができているのだ。夫に出会うまではあまり意識していなかったのだが、とんかつはなかなかに愛されている国民食に間違いないのだ。

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さて、ここで我が家のとんかつを紹介したい。

とんかつと言えば、肉厚の豚肉をジュワッと揚げて…というのを想像している人が多いと思うのだが、我が家のとんかつのメインは専ら「野菜カツ」である。

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「野菜カツ」と言われてどれだけの人がピンとくるかわからない。私も夫に出会うまでは、串カツ屋のメニューくらいでしか食べたことはなかった。もちろん色んな野菜のフライはうまいが、「野菜カツ食いたい!」と思って串カツののれんを潜ったことはなかった。

作り方はいたってシンプルで、野菜を切って小麦粉、卵、生パン粉を付けて170度の油で揚げるだけ。これにお好みで塩や醤油をちょっとかけると、サクサク感の中に、野菜の素材そのもの味が引き出されていて、異様にうまい。

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我が家ではだいたい、なす、ピーマン、れんこんを薄く切って揚げるのだが、一番のおすすめはれんこんである。

この料理に出会うまで、れんこんと真剣に向き合ったがなかった。甘辛の煮物に入ってるやつ。サクサクして食感が良い。そんなイメージだったのだが、れんこんカツと出会って印象が変わった。れんこんは、れんこんの味がうまいのだ。

今度家でとんかつを揚げるときには、ついでにスーパーでれんこんを買ってきて、皮をむいて1cmほどにスライスして、ぜひ一緒に揚げてみてほしい。

ついでに最近気づいたTipsを一つ。家には揚げ物用の鍋がないので高さがあるフライパンで揚げていたのだが、フライパンでなくティファールなど、厚手の鍋の方が揚げ物に向いているようだ。

理由は3つあって、①鍋の高さが壁になって油がハネにくいし、②鍋の深さが囲いになるので保温性が高く油が少なくても短時間もカラッと揚がるし、③深い鍋で揚げ物することでお店でやっている感が出るのだ。

おまけ

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野菜カツにメインを取られがちな我が家のとんかつ。とんかつはどう作ってもうまいと思うのだが、強めに塩コショウをして、何もかけないで食べるのが好き。パン粉は、生パン粉の方がおすすめ。ボロボロして付きづらいのだが、揚がったときに衣がバリッとしておいしい気がする。


文・香山由奈
編集・アカヨシロウさん

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