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ゴースト~ニューヨークの幻
16歳の時に高校の部活の先輩と人生はじめてのデートをした。
卒業生がコーチとして部活に指導しにきていたので、当時大学生で19歳のめちゃくちゃイケメンで頼りがいのある先輩だった。
イケメンでも、陽キャでも、いい人でも、人間と距離を大きくとらないと息ができなくて倒れてしまう私は、その頃の年頃の女子にまつわるいろいろなお誘いに困っていた。
先輩に何度もデートに誘われて、「偉い先輩だから無理です。」と意味のわからない断り方をしていたけど、何度も断る事に罪悪感を感じていて、嫌いじゃないしいい人だと思っているから、一度ぐらいはいいかなと大阪の京橋で映画を見てブラブラカフェめぐりをするデートをすることになった。
当日は、緊張が嫌すぎて寝込んでしまいそうな朝だった。
京橋で待ち合わせて、満面の笑みで迎えてくれて嬉しそうに「今日は楽しみやなー」という先輩に「は、はい」と言う私。や、やばい。苦しい。
と脂汗をかいていた。
映画まで時間があるので喫茶店でお茶をした。
優しく気づかってくれながら、最近の話や一人でボケて突っ込んで私を笑わせてくれるいい人でした。
緊張しすぎて味がわからないパフェを、素早く完食して頭が痛くなって涙目になる私。
コミュ障なのに、なぜかもてまくる若い頃(困りまくっていた) ほんとに、申し訳なく思っていた。
映画館で、当時流行っていた「ゴースト ニューヨヨークの幻」を鑑賞。
映画館は暗いし、しゃべらなくていいからちょっと安心だった。
「デミムーアがかわいいなー」と思っていたら、
「手を繋いでいい?」と言われて、断れず。
映画をみる間ずっと手を繋いでいた。
緊張しすぎて気を失いそうだった。
ほんとに具合が悪くなり映画を観た後に帰宅。
「家まで送るよ」と優しい彼の言葉に、「すいません、大丈夫です。タクシーで帰ります」と一目散に帰宅して
バタンキュー。
あー、悪いことしたなー.
後日、先輩に「先輩は先輩なので、後輩としてよろしくお願いいたします」と訳のわからない断り方をして逃げた苦々しい申し訳ない思い出です。
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