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「十路弾腿がしんどくない世界」に行かなければならない

弾腿は間違いなくおすすめできる。
中国北派武術をやってて迷ったら、ここに戻ればよい。

最初はしんどい。
十路弾腿を通してやるなどとてもできない…と昔は思ったものだ。

しかし、これを「しんどくなくやれる」ようになる必要があるのだ。

これは、自分の中で「転換」が起こらないと、どれだけ繰り返しても「しんどくない世界」には行けない。

とにかく繰り返していればいずれできるようになる、という考えは、間違いである。

ここにもっと早く気づきたかったものだ…と私も痛感する。

「転換」に至るためには、「止まって自分の身体をよく観る」必要がある。

站椿だ。

特に弾腿は一動作ずつ止まるので、站椿がやりやすい。

ここで大きな誤解が生じる。
站椿を「止まって我慢して鍛える稽古」だと勘違いすることだ。

站椿を「止まって我慢して鍛える稽古」だと思い込んでいると、どれだけやっても転換が起こらない。

站椿とは「自分の身体と向き合い『観る』」稽古である。

指導者は必ずこの点を教えなければならない。
さもなくば、多くの生徒が至ることができず脱落することになる。

ちなみに「脱落」とは、武術を辞めることとは限らない。

「転換」に至らないまま、上達なくループし続ける状態も「脱落」である。

下手をすると、脱落していることに気づかない。
さらに甚だしきは、脱落したまま人に指導など始めてしまうこともある。

黒田鉄山先生は
「誰もが至れるはずがない。だから難しい。だからおもしろい」
とインタビューでおっしゃっていた。

まあ、私も他人の心配ができるほど至っているわけではない。
精進あるのみ。

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