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会社組織の中で良いチームを作る工夫【研修①】

写真は2018年末にジャカルタ剣友会の送別会として立ち切り(その場全員と連続で試合をする)をして頂いた時のものです。はっきりとは覚えていないのですが、水分補給のため一旦は面を外した時の写真だと思います。暑いジャカルタでの立ち切りは過酷で、手ぬぐいをぐっと握っているのは、気合を入れていたのかも知れません。

2019年1月に帰国して、もとの専門分野とは畑違いのIT企業に転職して、専門分野が全く異なる部下を持つようになりました。日本人同士の異文化コミュニケ―ションは、インドネシア人とのそれより難しい面もありました。

チームの目線を合わせるためにいろんな工夫をしてみましたが、その中で最も効果があったのが、自ら講師となって実施する週1回1時間の座学研修でした。その時に実施していたカリキュラムをnoteでまとめていこうと思います。

私自身は独立したものの、当面は社員がおらず、当面は社内のチームビルディングをする予定がありません。忘れない内にメモを残して置きたいのがnoteにまとめようと考えた理由です。

盛り込まれている知識自体は一般的な内容ですが、社内会向けに自分なりに構成を考え、回数を重ねてブラッシュアップを重ねてきました。これからも少しは需要があるテーマだと思いますし、効果の再現性にも自負があるので、有料記事とさせて頂きました。何回かに分けていきます。

【2024/5/23】最近、自分の中で雇用関係そのものに古さを感じてきたため、無料記事に変更することにしました。

想定している読者

正社員の部下を持って間もない方を想定しています。
このプログラムのメリットは下記2点です。

トップダウン:部下への指示がスムーズに実行されるようになる
ボトムアップ:部下からの提案が活発になる

どんな部下を育成したいか

本プログラムでは、経営者目線を持って現場で戦う正社員の育成を目指します。彼らを仮に「企業戦士」と呼ぶことにします(ちょっと古風ですが)。

企業戦士が最初に学ぶべきこと

企業戦士には、仕事の現場で活躍するための「業務能力」、経営者の立場で考える「基本的財務知識」、経営と現場の相互理解を促進する「資料作成能力」という3つの力が必要です。

企業戦士育成の3要素

このうち「業務能力」に関しては、現場でOJTで学ぶべきものですが、「基本的財務知識」「資料作成能力」は、座学の時間を取らないと身につきません。

この、部下に学んで欲しい最低限の座学を体系化したものが本プログラムです。仮にプログラムの名前を「企業戦士育成プログラム」としましょう。企業戦士育成プログラムを、週1回1時間だけ規則正しく座学の時間を取れば、部下が目覚ましい成長を実感できるはずです。

では、企業戦士が最初に座学で学ぶべき内容は何でしょうか?
企業戦士育成プログラムでは、必ず最初に「倒産とは何か」から学び始めます。その理由は3つあります。

倒産から始める理由① 価値観の共有

最初、研修への参加者の心情は様々です。業務を中断して研修に参加することに乗り気ではないケースも想定されます。そういった乗り気では無い社員にも、研修に関心を持ってもらい、スムーズに研修の導入部分を進行することが重要です。

だから、「会社は倒産しない方が良い」という、会社員にとって異論の余地が無く、危機感を煽るようなテーマをぶつける事で、参加者の関心を集める事を狙っていきます。

倒産から始める理由② 気づきを促す

おそらく、倒産という言葉を知らない社員はいません。

しかし「会社はどうなったら倒産しますか?」という質問に正確に答えられる社員は多くありません。この質問から始めることで「知ったかぶり」への気づきを促す効果もあるのです。

倒産から始める理由③ どの社員にも役に立つ

企業価値を高める方法は数多くありますが、企業の死を意味する倒産は一つしかありません。倒産に関する知識は、どの部門・部署に配属されたとしても知っておくべきですし、実務の場でも役に立ちます。

社員のキャリアに必ずプラスになる内容から始めるからこそ、当事者意識を持って研修に参加してもらえるのです。

カリキュラム

企業戦士育成プログラムは、週1回でおおむね半年を目安に実施します。大まかなカリキュラムは下表のとおり18回としていますが、内容によって1回の内容を2週間かけて手厚く実施する事もあります。会社や部署の課題感に合わせてアレンジできるかなと思います。

企業戦士育成プログラムのカリキュラム

【2024/5/23】最近は独立した意思決定権を持った人たちが集まって物事を進めた方が良いような気がしてきていて、ここでいろいろと書いていることは、勿体ぶるほどの価値はないかもしれないと思うようになりました。

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