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美容室の開業 パート・アルバイト美容師はお金は借りられるのか?

2-2-3 美容室の創業融資 創業融資が難しい人の特徴

 パートで働く美容師の方は多いです。特に子育て中の女性美容師は働き方が制限されることが多く、フルタイムで働きたくても、パートでしか働けないという方もいます。
 今回は、パート、アルバイトで働く美容師の方が独立を考えた時、創業融資が受けられるのかどうかについてお伝えします。

〇年収は創業融資に関係があるのか。
 創業融資を受ける時に、昨年の源泉徴収票を提出する必要があります。昨年の年収はどれくらいあったのかを確認するためです。ということは、年収は創業融資に影響がありそうです。
 もちろん、年収がどれくらいあるのかは融資判断の1つになりますが、年収の大きさだけで判断されるわけではありません。美容師としてどんな働き方をしているのか、どんな立場で仕事をしているのか、どんな経験をしてきたのかが大切なのであって、年収が高ければ創業融資が受けられる、という訳ではありません。年収が高くても、開業のために準備してきたお金がほとんどない、という人もいます。年収が低くても、自己資金をしっかりと準備している人もいます。この場合は、年収よりも、自己資金の準備の仕方、金額の大きさの方がより重要となります。
 年収はあくまでも、どんな仕事をしているのかを知る材料であって、その収入を通じて、どんなお金の使い方をしているのかが問われます。

〇パート、アルバイトの働き方をしている人
 あまり働きたくないからパート、アルバイトで働いているという方は、そもそも開業したいと考えていないと思いますが、そういう方は創業融資は受けられないと考えてください。「パートの人でもお金が借りられる」ということではなく、パートという働き方をしていたとしても、開業のためにしっかりと準備しているなら創業融資が受けられる、ということです。独立を考えている方の女性美容師の方の多くは、いろいろな事情によってパートという働き方を選択している人がたくさんいます。男性美容師はフルタイムスタッフで働いていることが当たり前ですが、女性美容師の場合はそうとは限りません。いつか自分のお店を開業したいと考えている人でも、パートとして働いていることで年収が少なくなり、今の年収、今の働き方でも創業融資が受けられるかどうかが不安だ、という方がたくさんいるのです。

〇パートの人でも創業融資は借りられる
 年収100万円のパートの人でも、年収30万円と年収60万円の2か所のサロンでパートとして働いている人でも、これまで美容室の開業のための創業融資は問題なく借りられています。「年収が低いですね」と言われたことはありません。ただし、なぜ、パート、アルバイトとして働いているのか?という理由は問われます。それまで美容師としてどんな経験を積んできたのか、どんな働き方をしてきたのかも問われます。
 これまで創業融資が通過した方の中には、美容学校を卒業してから美容師として10年働き、結婚、出産を機会に休職。少し子供の手が離れてきたので再び働き始めた、という方が多いです。パートとしての働き方を望んでいるというよりも、パート、アルバイトとしての働き方しか選択できないという方が多いです。

〇年収が少なくても、パートであっても、そんなの関係ない。
 美容師という職業は本当に素晴らしいと思います。技術は裏切りません。磨けば磨くほど美容師としての選択肢の幅が広がっていきます。年収が少ない、パートで働いていることを気にして、自信を失ってしまっている人がいたら、その人に教えてあげてください。そんなの勘違いです。美容師としてのキャリアをしっかりと積み、技術を磨き続けた人であれば、そして、何よりも独立したいという夢を諦めさえしなければ、必ず独立は出来ます。必ず創業融資は受けることが出来ます。少しくらいのブランクがあっても大丈夫です。自信をもって、独立への一歩を踏み出してください。

ではまた。

美容室専門税理士 中嶋 政雄

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