見出し画像

美容室の開業 早く融資決定を受ける方法

 融資の申し込みをして、どれくらいで融資決定が出ますか?という質問をたくさん頂きます。私の最速記録は、午前中に融資面談をして、その日の夕方に融資決定の連絡を頂きました。流石に、いつもこんなに早く融資決定が出る訳ではありませんが、少なくとも、融資の申し込みをしてから、融資決定を受けるまでの時間を短くするためには、やっておきべき準備があります。今回は、一日でも早く融資決定を受けるための方法についてお伝えします。

〇美容室の開業で使う日本政策金融公庫の融資制度
 日本政策金融公庫で美容室の創業融資を受ける場合は、基本的には2つの方法があります。1つは美容組合に加入して融資を受ける場合。設備資金の融資について最も低い金利で借りることが出来ます。もう1つは通常の創業融資ですが、新創業融資という制度です。要件に該当すると少し金利の低い女性、若者/シニア起業家支援資金という制度も使えます。

〇融資面談が終わったらスグに審査スタートではない!
 融資面談が終わったら後は審査結果を待つだけ、と思いがちですが実はそうではありません。融資面談が終わったとしても、ある条件をクリアーしないと融資審査はスタートしないのです。融資決定は、あくまでも融資審査をして、審査の結果、この人ならお金を貸しても良いという支店長の決裁が下りないと融資を受けることは出来ません。当たり前ですが、審査がスタートしないことには決定が出ない訳です。

〇融資審査がスタートするための条件とは
 美容組合に加入して融資を受ける場合の条件は、創業予定の方が融資審査のスタート時点で美容組合に加入している必要があります。開業予定の場所を管轄する美容組合の支部長にアポイントを取り、会いに行って加入手続きをする必要があります。また、美容組合から「資金証明書」の発行を受ける必要があります。審査期間を短くするためには、融資面談を受ける前に、支部長に会いに行き、組合への加入手続きを済ませておくと決定までの時間を短くすることが出来ます。

 もう1つの美容組合以外の融資制度である一般貸付を利用する場合には、実は、融資の申し込みの順番があるにです。
 その順番とは、まず最初に開業予定の場所を管轄する保健所に行きます。その次に生活衛生営業指導センターに行き、最後に日本政策金融公庫での融資申し込みをする、という流れになります。
 でも、最初に保健所に行くということを知っている人はどれくらいいるのでしょうか。美容室の開業のためにはお金がいる。じゃあ、まず保健所に行こう!なんて人はいない訳で、まずは公庫に相談に行くわけです。そして、その場所での説明で初めて融資手続きの流れを知ることになります。また、生活衛生指導センターに提出する資料には、創業融資の申し込みに使う資料一式を揃えておく必要があります。公庫に行く以前に、公庫の借入申込書に関する書類一式を揃えておくこともなかなか難しいのが現実です。

〇一日でも早く融資決定を受けるためには。
 いきなり公庫に相談に行くのではなく、公庫での創業融資で使える融資制度は何かを自分で確認し、組合に加入するのであれば、支部長に会いに行き加入手続きを済ませておく。それ以外の一般貸付の制度を使う場合は、内装屋さんに見積書と図面を先に作ってもらい、保健所から書類を受け取り、創業融資に使う借入申込書及び関連書類を完璧に仕上げ、経営指導センターに提出しておく。その上で公庫の融資面談を受けると、その面談が終わった時点からすぐに審査がスタートできます。
 とはいえ、事前に済ませておくことは中々難しいことが多いので、午前中に融資面談を受けて、その日のうちに保健所と経営指導センターに行き、再び公庫に戻って必要な書類を提出する、個人的なネーミングですが、スタンプラリーをしてもらって、融資決定までに時間を短縮できるように融資面談のご支援をさせて頂く方にお願いしています。

〇おわりに
 融資申請から融資決定は当たり前ですが一日でも早い方がいいです。融資決定が出るまでは、物件の正式契約も怖くて出来ません。この期間中に他の借主に物件を取られてしまうリスクもあります。だから、一日でも早く決定が欲しいのです。早く決定を出すため準備はだれでもできる事です。決定までの時間が長いと心の落ち着かない日々を過ごすことになります。しっかりと準備して一日でも早く決定を受けてくださいね。

美容室専門税理士 中嶋 政雄

サロン開業アカデミーでは美容室開業に関するノウハウを動画で公開しています。公式ラインにご登録頂くと、無料でチャット相談が可能です。是非、ご活用下さい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?