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美容室の開業 タンス預金はいくらまでなら認められる?

 ゆうちょ銀行で1月17日から硬貨の預け入れが有料化となりました。民間銀行ではすでに有料化していましたが、ついにゆうちょ銀行までも有料化となりました。これにより、創業融資の申請にちょっとした変化が起きています。それは、今まで自宅でコツコツと貯めてきたお金が、通帳にいきなりまとまったお金として入金されるケースが増えているようです。

〇有料化の前に通帳に入金しなきゃ!
 小銭の預け入れが有料化される前にゆうちょ銀行に自宅で貯めていたお金を預けた人も多いと思います。先日、融資申請のご支援をさせて頂いた方も最近、ゆうちょ銀行に80万円近くのお金を入金していました。80万円も小銭を貯めていたのですか?とつい質問してしまいました。この疑問は、融資担当者も思ったようで、このお金はどんな内容のお金なのか?が焦点となりました。

〇タンス預金は嫌われる?
 創業融資を受ける際の自己資金は、金額の大きさではなく、どうやってそのお金を準備したのか?が重視されます。
 一言で言えば、開業までの準備の深さを表すのが自己資金となります。一方、タンス預金というのは、銀行口座にはお金を入れずに、自宅で現金で貯めたお金のことで、本人は貯めたつもりでも、そのお金が本当に貯めたお金なのかを証明することは出来ません。そのため、通帳にいきなり大きなお金が現金で入金されると、そのお金は本当に開業のために貯めてきたお金なのかを証明することが出来ない訳です。
 かつて、通帳にいきなり150万円の入金があり、これが私の自己資金ですと言った方がいました。「私は銀行は信用していなので、銀行には預けたくありません。だから、現金でしか貯めてきませんでした、ダメですか?」と開き直って言い放った人がいましたが、銀行を信用できない人にお金を貸すことは出来ません、と金融機関の担当者が目の前で言っている場面に出会ったことがあります。

〇小銭を貯めてきたお金は、どうやって証明すればいいのか?
 今回の80万近くの入金ですが、自宅でコツコツと貯めてきたお金を通帳に入金したことをどうやって証明したのか?
 私からお願いしたのは、貯金箱と本人を一緒に写真を撮ってもらうことをお願いしました。100万円貯まる貯金箱でしたが、パンパンに入れましたが100万円にはなりませんでした!と笑っていました。そして、開封の儀を済ませた貯金箱とのツーショット写真を持ってきてくれました。
 さすがにここまでしなくても認められると思いますが、これくらしないと通帳にいきなり入ったお金というのは信用されないものだと考えておくと良いです。

〇タンス預金は、どれくらい前までに通帳に入れた方がいいのか?
 これは融資担当者次第というところもありますが、私が聞いたことがあるのは融資申請の3か月以内は避けた方が良いです。
 融資面談をする3か月前までに自宅でコツコツと貯めたお金は通帳に入金をしておいた方が良さそうです。もちろん、3か月以上前でもまとまったお金の入金があれば内容の確認は求められます。できるだけタンス預金は避けた方が良いというのは変わりません。これから開業を考えている人は、タンス預金はせずに、少額でも良いので通帳でお金を貯めるようにしてください。貯金箱に貯めていたお金を入金する場合は、貯金箱とのツーショット写真もお勧めです。

美容室専門税理士 中嶋 政雄

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