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#08 大好きだった彼女 終わり

深夜のお迎えや買い出しとか。今思うと大学生活も後半になってくると足に使われている様な気もしましたが、特に疑問には思いませんでした。
大学4年になり就職活動の時期へ。就職活動も彼女と一緒に行い、就職先も同じ。どこまでも彼女一緒いました。

彼女と同じ会社に就職して初任地は別々。それでもお互い車で40分位の距離だったので休みの日や、夜勤空けなど時間を見つけては通っていました。就職した先は外食業界。シフトから勤務時間。仕事内容と当時の自分には激務だった気がしますが、彼女がいてくれるから何とか頑張れる。それだけが支えでした。

しかし、仕事にも彼女に対しても変化が訪れます。入社して一年で二度の転勤。そして三度目の事例は400K先、他県の店舗。その時に気が付きます。この会社は大丈夫なのか?そして彼女と離れてしまう事。人の出入りが激しい外食業界では当たり前なのでしょうが一年で三度の転勤は私には受け入れる事が出来ませんでした。私は少し考え会社を離れる事に。その時の事は良く覚えています。買い物中に上司から電話が掛かってきて強く引き留められた事。そして彼女に泣かれた夜。会社には1ミリの未練もありませんでした。

会社を辞め、別な道を探すために実家に戻りました。当時、大学を中退した同級生が「これからはITだ。」という事で専門学校に進学しなおして就職し東京で活躍している姿を見ていました。機械やPCはもともと好きだったので社会人で貯めたわずかなお金と、車を売ったお金。親から借金をして私も専門学校に入り新たに勉強を始めます。年下に囲まれて勉強を始めるのですが、楽しかったな。学生会長までやって一日も休む事なく通っていました。学校も、バイトも。どっちも楽しかったな。

彼女がたまに実家に帰ってくるタイミングで会ってはいましたが、距離が遠くなるのと、私自身に充実できるものがあると気持ちは少しずつ離れて行きました。彼女はマメに電話をくれたり、会いたい。と言ってくれても私は楽しく充足できる時間の方を優先。離れて考える時間が多くなった事もあったのでしょう。

中学の同級生と大学入学して再会。彼女と距離を縮めながらもそれ以上の線を越える事が出来なかった。就職活動も一緒に行い就職先も一緒。私の転勤をきっかけに離職して充実した専門学校生活の開始。充実するものがあり彼女から離れて行った。

何回かに分けて自分の事を書き出してみて思う事はすべてが受け身。自分がこうしたい。という事がありませんでした。専門学校に入ってみたい。高校を卒業してから初めて自分でやりたい事を見つけ、少しではありますが視野を広げる事が出来た気がします。自分には選択肢が無限にあるという事を。

勝手に好きになって勝手に他の道を探し始めるので、なんて自分勝手なんだろう。自分って冷たいな。そう思う反面、付き合う事が出来ないのであれば
別な道を行く。彼女には何度も告白はしていますが、付き合えない。と言われ、それでも諦めきれずに好きで続けていましたが、数年たち、自分が別な環境に身を置く事で自分には選択肢があり、彼女が全てではないんだな。

彼女から学んだ事は数年たって役に立った事もあれば、あれ?変わんないな?と思う事も。大好きだった彼女から多く学んだ事は今でも自分の人生の糧になっています。

過去にとらわれるつもりはありませんが、自分の人生のほんの数ミリを書き出してみて、過去の道から学ぶ事もあります。自分が活動していない真夜中にこんな事書き出してみて、道って一つではないんだな。彼女から恋愛も学びましたが、選択肢は無限にある事。数十年経った今でもこうして書き出して気が付かせてくれる事。

ありがとう大好きだった彼女。

おわり


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