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アルバイトを通じて得た無形資産ー社員よりも売れる高校生になれた理由

 こんにちは!法政大学キャリアデザイン学部の中野です。今回は、私のアルバイトについてご紹介します。某大手の大型スポーツ用品店に勤務しています(SNSでの発信が基本的に禁止になっているので名前は伏せてます。)。そんなスポーツ用品店で私は、全国販売競争で見事ランクインを果たしました(店名として1回、個人名として1回)。そんな私のアルバイト経験から学んだこと、アルバイトを通じて得られた資産についてお話します。

私とアルバイト

 私は2019年3月に現在の勤務先にアルバイトとして入社しました。もちろん最初は何もできないどこにでもいる学生でした。在庫がどこにあるのか、POPはどうやって出力するのか、在庫検索はどうやってあるのか、取り寄せはそうやってやるのか…わからないことばかりでした。当然でしょう。しかし、私はその半年も経過しない頃には、全国での販売競争にお店の名前をランクインさせるだけの販売力と商品知識を身に付けました

 2019年、私は当時高校2年生でした。サッカー部に所属し、日々練習に励んでいました。しかし、だんだんと同じ事の繰り返しである他、様々なことがあり、13年間続けてきたサッカーに面白みを感じなくなりました。毎日同じことを繰り返す人生に対しても違和感を覚え、何か新しいことをしたいと思うようになりました。ここで私は決断をしました。自分を変えるためには大きなアクションを起こさなくてはならない。2019年7月に13年間続けてきたサッカーから1度離れることを決断しました。夏休み、これまでなかったゆっくりとした時間を過ごし、自分が何をしたいのか、新しいこと探しをしました。そんな中、前述の通り、2019年3月にスポーツ用品店でのアルバイトを始めたのです。これまでは学校という閉鎖的空間の中で学びを深めてきました。そんな高校生の私が、社会に飛び出したことは大きな経験を生む結果となりました。

販売力を付ける

 前項で紹介の通り、私は自身のサッカー経験を活かしてお客様によりよい商品を届けたいと思い入社しました。そんな私にサッカーの商品知識を付けてくださったのが販売力のある社員さんでした。私の入社以前の販売競争で個人で全国1位を取った経験のある方でした。その方にサッカー用品の知識や違いなど様々なことを教えて頂いたほか、資料まで作って下さりました。私は、その社員さんの期待に応えるべく、様々なところから情報収集を試みました。

 まずは、「Twitter」を活用しました。実はTwitterにはサッカーのスパイク(サッカーをするうえで最も重要なギアの1つ)の趣味用アカウントなどを持つ人が多くいます。いわば、マニアでしょう。他にも、他の企業のスポーツ用品店の方、中にはサッカー専門店の方と繋がることもできます。私はこのプラットホームを活用し、新作情報や商品知識、マニアしか知らない過去のスパイク情報などを収集しました。これがどのように役立つのか。次にこのことを説明していきましょう。

お客様に話を聞いてもらうためには

 私の勤務先では「サッカー・野球・バスケットボール・バレーボール・ハンドボール・バドミントン・硬式テニス・軟式テニス・トレッキング・キャンプ・スノーボード・スキー・ランニング」ざっと取り上げるだけでもこれだけの商品を取り揃えています。どれかに特化した販売マンは求められていません。様々なスポーツの知識を持つことが求められます。私も多くのスポーツで接客を行う中で気付いたことがあります。

サッカーをやっているお子様を持つ親御さんはスタッフの説明を嫌う傾向にある

 ということを感じました。おそらく、私の勤務先だけなのかもしれませんが、なかなか私の話を聞いてくれることはありません。在庫を探し、商品をお渡ししたら完結の例が多くあります。ラケットスポーツのお客様は商品の違いに注目し、スタッフによる説明を求める場合がほとんどです。私は正直、苦戦しました。実はサッカーのスパイクには種類があり、誤った選び方をすると破損の恐れや大怪我の恐れ(例を挙げれば、前十字靭帯の断裂など)があります。だからこそ、正しい商品選択が求められるのです。私は様々工夫して商品説明を聞いてもらえるようになりました。当時はなぜかよくわかってませんでしたが、昨日ようやくその理由がわかったのです。

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 この表は先日、YJキャピタル株式会社の代表、堀新一郎さんのセッションに参加させて頂いた際にお話しいただいた内容です。自分より年上の人に話を聞いてもらうためにはどうすればいいのか。それは「相手の興味があるが知らないこと」を探ることだと言います。その他の3つの象限にあたる部分をあなたは聞きたいと思うでしょうか。接客のコツはここにあります。

私流の接客

 私はまず、お客様を見つけたら、声を掛けます。もちろん、接客を求めない方も多くいらっしゃいます。ただ、その見分けは外見ではできません。意外なところに接客を必要としている方がいらっしゃいます。なので、私はまずは話しかけます。

今日は何をお探しですか?
シューズには何を求められますか?

 たった一言声を掛けます。ここから接客が始まります。私と、同じ勤務先の学生との違いはここにあります。いかに多くのお客様と対話をするのか。今ではコロナウイルスの影響で接客も最小限になりつつありますが、エントリーのお客様には可能な範囲で商品の説明からご案内を行います。学生の多くは一歩を自ら踏み出そうとはしません。だからこそ、ここで学生バイトは大きく2つに分かれます。

「できる学生」と「できない学生」

 前述の「相手の興味があるが知らないこと」を探るためにはお客様と対話をしなくては到底探れません。お客様の多くは初めてお話する方が大半です。その中でピンポイントで当てることはほぼ不可能でしょう。まず大切なこと、それは「より多くの方と対話する」ことに尽きるでしょう。どんな職業であっても、アルバイトであっても、学校生活であっても同様です。まずは対話することが始まりではないでしょうか。

対話の先に得たもの

 私は接客力を手に入れました。どのような話し方がお客様の気を引くのか、など形には表せないが、確かに私の中に手に入れたもの、「無形資産」でしょう。これだけではありません。自社認定ではありますが「サッカースペシャリスト」として接客に励んでいます。

 実は、皆さんもご存じの先日水着マスクで話題を呼んだ大手スポーツメーカー「美津濃株式会社」のフットボール事業には、お店のランク付けがあり、美津濃さんの設ける基準(販売総計、足数など)をクリアするとモレリアステーションという上位店になります。実は私はこれを達成しました。これまでなかなか達成できなかったモレリアステーションへの挑戦を再び始動し、本来は3月から翌2月の1年間の売り上げが関わるところを夏ごろに本格的に挑戦をはじめ、なんとか達成にこぎつけることができました。

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 この際に、美津濃のフットボール事業内で「関東にミズノフットボール製品をやけに売る学生がいる」と話題になるほどにお店の売り上げを伸ばしました。結果、美津濃株式会社の中部支局の営業課長さんがお店にきて激励の言葉を頂いたほか、2020年3月7日発売の商品の試し履き会へ招待してくださいました。下の写真が試し履き会の時に撮影した写真です

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 接客力だけではなく、メーカーさんとの人脈も作り上げ、多くの無形資産を手に入れました。現在は、なかなか人件費の関係でアルバイトには行けていませんが、たった1日、たった数時間のためであっても、新作情報の収集や商品知識を獲得するなど、1人の販売マンとしての力を落とさないようにしています。


 今回はここまでにします。アルバイトも単に業務をこなすのではなく、何か目標を立てて、その目標を達成するためにどのようなことをするのかなどと、あなたの意識次第です。アルバイト学生は「人材」でしかありません。いくらでも替えがききます。是非とも、アルバイトであってもあなたじゃなきゃできないことを見つけ、その場所での「人財」になれるようになることもキャリア形成において重要なステップではないでしょうか

それではぁ~!


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