見出し画像

不妊治療のために会社を辞めて3週間。いま思うこと

私は9月末に、勤めていた会社を退職しました。
今は不妊治療に専念しつつ、これからは自分の力で稼げるよう、起業のための勉強をしたり、ブログを書いたり、フリーランスでの働き方を検討したりしています。

退職については、かなり悩みました。半年くらいは悩んでいたと思います。
「不妊治療 会社 辞める」等で、何度も検索もしました。笑
そんな経験から、不妊治療と仕事の両立が辛く、会社を辞めるかどうかを悩んでいる方に向けて、私の妊活・不妊治療の履歴~退職後のいま思うことを書きたいなと思います。


子宮内膜症の発症

私は、20代前半から子宮内膜症を患っていました。
左右の卵巣に腫瘍ができるチョコレート嚢腫という病気です。

毎月の生理痛の重さ、出血量の多さに悩まされて婦人科を受診したところ、そのように診断されました。
当時、腫瘍の大きさは左右とも2-3cm程度。
5-6cmくらいになってしまうと手術が必要になってきますが、そこまでは大きくないので、薬物療法をしていくことになりました。

最初はピルを飲んでいましたが、脚がむくみやすくなってしまったので、途中からジェノゲストという薬に変更。
このジェノゲストは1日2回服薬し、排卵が抑制されるため完全に生理が止まります。

先生からは「安全なお薬なので、妊娠を希望するまでは飲みましょう」と言われました。
こうして、32歳で妊活を始めるまで10年近く、生理のない快適な生活を過ごしていました。

私の妊活・不妊治療履歴

31歳で結婚し、結婚式が終わった32歳の半ばから妊活をスタート。

妊活を始めるので薬を止めたいと、主治医に伝えたところ「内膜症はだいぶ改善しました。子宮も綺麗ですよ」と言われました。
チョコレート嚢腫も、左右ともに1-2cmくらいまで小さくなりました。

10年近く薬を飲んで治療してきたし、きっとすぐに妊娠できるだろうと思っていました。
薬を止めた後は、基礎体温を測って、アプリで排卵日を予測し、タイミングを取っていましたが、3ヵ月くらい経っても妊娠はせず。

婦人科で相談したところ、卵管の通りを診る、通水検査を進められました。結果、卵管の通りは問題なし。
その後しばらくタイミングを取るも妊娠せず。また別の婦人科でホルモン値を検査をしてもらいましたが、異常なし。

タイミングを取り始めて半年ほど過ぎた頃、不妊治療クリニックの門を叩くことにしました。
まだ行っていない検査を一通り実施。夫の検査が一部引っかかったことがありましたが、再検査の結果は異常なし。
私も子宮内膜症以外は、異常なしでした。

生理が再開してからは、ぎゅーっと引っ張られるような強い痛みが毎月あって、痛さで夜中起きてしまうことも度々ありました。
生理が来てしまった悲しさと腹痛による痛みで、毎月生理が始まると会社を休んでしまうことも多かったです。

痛みについて病院で伝えると、卵巣と子宮が癒着してピックアップ障害になっている可能性があるかもしれない、と言われていました。
ピックアップ障害の場合、卵管采という機能が排卵した卵子をピックアップできないため、妊娠するには体外受精しか方法がありません。
ただ、開腹手術をしない限り、癒着しているかどうかは分からない…。

治療計画としては、タイミング法は既に行っていたため、すぐに人工授精へトライ。
ピックアップ障害は可能性があるかも、というだけで断定はできない。他は異常がないので、まずは人工授精からスタートするということになりました。

人工授精は、3回実施するも全くかすりもせず。
ピックアップ障害の可能性も秘めているのであれば、これ以上人工授精を行っても望みがないのではないかと思いました。
ステップアップは少し怖かったですが、夫とも話して体外受精にチャレンジすることに決意しました。

一旦、2ヵ月の休養期間で体を休ませて、体外受精にチャレンジ。
しかしながら、1回目の採卵は既に排卵をしてしまっていて挑戦できず。次はホルモン剤の調整をしながら無事採卵ができ、グレードの高い胚盤胞(受精卵)を3つ凍結することができました。

退職の決め手となったこと

「生理は毎月規則正しく来て排卵もしている。ホルモンの値も異常はないし、やっぱりピックアップ障害で妊娠ができないのではないか?きっと体外受精にステップアップすれば、妊娠できるだろう」そう思っていました。

ようやく叶った体外受精。一番高いグレードの受精卵を移植しました。
ホルモン補充はせず、自然排卵を待ってからの移植。子宮内膜の厚さも問題なく、ちゃんとありました。

これだけ良い条件が揃っているのだから、次は妊娠できるはず!そう思っていましたが、妊娠判定結果は陰性でした。

前々から、この体外受精の結果が思わしくなかったら今後のことを考えようとは決めていましたが、
これが大きな決め手となり、私は会社を退職することを決意しました。

自分の選択に後悔はない

結論、私は退職して良かったと思っています。

ありがたいことに、前職は休みは取りやすく、自分の裁量で仕事ができたので、治療との両立はしやすい環境ではありました。
ただ、マネージャーをしていたので、精神的にストレスを感じてしまう部分が多く、度々休んでしまうことや、周囲へスケジュール調整をお願いすることに申し訳なさも感じていました。

段々と「自分が妊娠できないのは、仕事のストレスのせいなのではないか」と思うようになりました。

そう思ってしまうと、何でも仕事のせいにしてしまい、好きだった仕事が嫌いになっていく。そんな風に思ってしまう自分も嫌いでした。

妊活を始めた当初は、今の会社で産休・育休を取りたいと考えていました。今後のキャリアを考えるにしても、まずは産休・育休を取ってからだと思っていたので、それまではここで頑張りたい、いや頑張らねばと考えていました。

お金の不安をはじめ、キャリアが途切れてしまうこと、管理職という立場や稼げる自分ではなくなったら、何もなくなってしまうのではないか…そんなことをぐるぐる考えて、なかなか決断ができませんでした。

でも、こんなネガティブな気持ちで働き続けていたら、きっと妊娠できないだろうと、1回目の体外受精がダメだった時に悟ったのです。
何より「妊娠できないことを仕事のせいにしてしまう自分」が嫌でした。

だったら、自分で決めて、自分で責任を持って仕事を作っていこう。自分でビジネスをやっていこう!と決め、退職を決意したのでした。

退職後の過ごし方

今は不妊治療を第一優先にしつつも、ブログやnoteを書いたり、起業の勉強をしたり、書籍を読んだり、友人とランチに行ったりして過ごしています。

また、苦手だった料理も毎日できるようになって、メニューをいろいろ調べたり考えたりして作っています。料理の腕は本当に徐々にですが、上がってきました。笑

自分のやりたいことや興味のあることをして過ごすことができているので、今はストレスフリーな毎日を送ることができています。

不妊治療が最優先ですが、今後は自分のビジネス、サービスの提供を目指しつつ、業務委託でも働きたいと考えています。

不妊治療と仕事の両立に悩んでいる方へ

辞めるまでは「仕事が無くなったら空っぽになって、燃え尽き症候群になってしまうかも…」と不安な面も多かったのですが、辞めてみると全くそんなことはなく、毎日幸せに過ごせています。

ただ、やっぱり不妊治療はメンタルとの戦い。

今、私は2回目の体外受精に挑戦中です。
これを書いているのが移植後なのですが、移植前と比べるとソワソワして少しのことでも不安になったり心配になったりしがちではあります(^^;)

そんな時に何もやることがないと、いろいろ考えてしまうので、
こんな風に記事を書いたり勉強をしたり、好きなドラマや映画を見たり。夫と話したりして考え過ぎないようにしています。
私は、退職したらやりたいことをリストアップしていたので、そのリストを見て、実際にやりたいことを実践しています!

不妊治療において、仕事がストレスになっている、仕事が嫌である、というのであれば、一度離れてみるという選択もありなのではないかと私は思います。
嫌だと思うことに多くのエネルギーを使っていては、治療や妊娠のために回すエネルギーが無くなってしまいます。

辞める前は「仕事がなくなったら、自分には何もなくなってしまうのではないか」という不安が大きかったのですが、
辞めて自由を手にして、好きなことをして毎日を過ごしていると、不思議とそんな風には思わなくなりました。

もちろん、会社を辞める選択が全てではないと思います。
逆に、仕事があるおかげで不妊治療のことを考え過ぎずに済む、気晴らしになるという方もいると思いますし、その人それぞれの答えがあると思います。

私と同じように悩まれている方へ。最後にこれだけは伝えたいです。
どうか、ご自身が心地良く幸せに過ごせる方を選んでいってほしいなと思います。
自分のことを一番に大切にしてあげてください。

大変長くなりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?