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2015年 12冊『21世紀を生き抜く3+1の力』

チェンジウエーブ代表の佐々木裕子さんの本です。

テックのメンバーが参加した研修のコーディネータもして頂いているのですが、ホント素敵な女性です。

そして本自体も素敵です。早速先日飲んだメンバーに読むように推薦しました。構成もうまいです。参考になります。

冒頭に「2050年、あなたは何歳ですか?あなたの子どもは、何歳でしょうか?

そのとき、世の中はどうなっているでしょうか?

そのときまでに、あなたは、何を成し遂げ、どんな生き方をしていたいですか?」と質問が投げかけられます。

深いですよね。
きちんと読まなきゃと思いました。

1章は2050年とはどのような状況なのかの概要がデータなどを交えて説明されています。

・2050年の世界人口は96億人。人口成長が著しいのはアフリカとインド。

インド、中国は10億人を超える競争を勝ち抜かないといけないが、日本は1億人の競争。危機感を持たないとグローバルで勝てない。

日本の人口は10位から17位。フィリピン、ベトナム、エジプト、コンゴ、エチオピア、タンザニアにも負ける

日本のGDPは中国、インドの10分の1以下

・2050年には日本の現居住地の20%は人が住まない土地になり、60%は人口が半減。4割はお一人様になる

・2050年には3.5億年分の新聞の情報量が1秒でDLできる。(現在は4分の1日分)。破壊的な教育業界のイノベーション事例としてコーセラ、カーンアカデミーと並んで受験サプリも取り上げられている。

・2011年に小学校に入学した子供の65%は今無い仕事に就く

2章は21世紀に必要なスキルとして「考える力」「共創する力」「進化する力」の3つを挙げ、その重要性を説明されています。

・予測不能かつ複雑な仕事が増える

・専門性を保有する専門家がプロジェクトベースで集まる仕事の仕方が増える

・プロジェクトはSNSなど緩くて広いつながりから組成される

・組織外の同じエコシステムの中にいる影響力のある人々との仕事が増える

・今後必要な力は、当面標準化したり、パターン化したりできない

・自分で考え、新しいものを創り出すことがより求められる

・机上ではなく、実際にやり、反応を見て判断するようになる

・将来を予測する仕事が急増する

・組織、国を超える人脈、ネットワークは資産になっていく

・職場はバーチャルになり、いつでもどこでも広がる

「考える力」は1命題設定 2スームイン・ズームアウトする力 3数字や事実で考える力の3要素が必要

「共創する力」は1場を創る力 2ベストな答えを共に紡ぎだす力 3形にして実行する力の3要素が必要

  有名なアポロ13号の事故対応が事例で詳細に説明に使われています。全体指揮を執ったジーン・クランツの10か条が挙げられています。参考になります。

Be Proactive 自分で考え、動け

Take Responsibility 責任を持て

Play Flat-out 全力でやり通せ

Ask Questions 質問せよ

Test and Validate All Assumption すべて試して検証せよ

Write Down すべて書き出せ

Don’t Hide Mistakes ミスを隠すな、仲間の教訓にもなる

Know Your System Throughly システム全体を掌握せよ

Think Ahead 常に、先を意識せよ

Respect Your Teammates 仲間を尊重し、信頼せよ

「進化する力」は「真剣勝負」し「自己認知」し「自己修正」するループだとあります。そのベースとして「人の能力は努力によって相当のばすことができる」と信じられるかによるとあります。私は信じています。

3章は21世紀を生き抜くための教育について8つのステップが説明されています。

1 好き×得意×やりたいと向き合う

2 他人と壁打ちする

3 世界を広げる

4 数字や事実で考える

5 なぜできないか。どうすればできるかを考える

6 何人かとうち手の可能性をブレストする

7 1週間以内に行動できることをやってみる

8 結果を内省し、次のチャレンジをする

とても読みやすい本なのですが、深いです。
特に自分のキャリアを見直してみた人は最適ですね。

▼前回のブックレビューです。

▼PIVOTに出演しました。よかったらご覧ください。


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