2016年 45冊目『中東複合危機から第三次世界大戦へ イスラームの悲劇』
幾つかこの手の本を読みましたが、かなり、込み入った話も含め、素人である私にとって読みやすい本でした。中東の全体概要を歴史と地政学から学びたい人にオススメです。
ちなみに以下のような章立てです。
序章:イランとサウディアラビアとの対決ー宗派戦争の恐怖
1章:ポストモダン型戦争と中東複合危機ー国家・内戦・難民
2章:パリの大虐殺と「新しい東方問題」ー戦争と市場の間
3章:地政学とムハンマドのリアリティー大文字と小文字のイスラーム
4章;スンナ派とシーア派ー分裂から抗争へ
5章:慈悲深き宗教者、前向きの政治家ー政事と軍事のバランス感覚
6章:「イスラーム国」とは何かーシリア戦争と難民問題の深淵
7章:新露土戦争の危機ー二つの戦争と難民問題の深淵
8章:中東核拡散の誘惑ーイランとイラクの競合
終章:第三次世界大戦への道ー短期決戦か長期持久か
あとがきにかえて:中国と「イスラーム国」
アメリカ、ヨーロッパ、ロシア、イラク、中国の関与や思惑、難民問題と難民への差別、イスラム教の宗派の違い、一国の中の少数民族問題、強引な国境線、歴史。そこに従来の国の概念を超えたISの台頭。それらを様々な観点から理解できます。スンナ派とシーア派の違いも少しわかりました。
▼前回のブックレビューです。
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