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2024年 52冊目『教養としての禅』

リクルート時代の同僚の井橋団平さんが曹洞宗高雲山観音寺住職の前田憲良さんに弟子入りし興禅として禅の修行をしています。

彼は私より10年ほど後にRに入社し、企業の求人系の仕事をしていました。

15年ほど前に独立して企業のコンサルや人事研修の会社を立ち上げました。

そんな彼が、現在の師匠である憲良さんに会いました。

師匠は、曹洞宗開祖、道元禅師が約800年前の鎌倉時代に書いた禅の奥義を記した正法眼蔵(しょうほうげんぞう)を40年に渡り、研究されていたそうです。

そして、禅を体得すると「思ったことが思ったようになる」との会話で、師匠に弟子入りする事を決めたそうです。

以下、この本の紹介の中からの抜粋です

これがピンと来た方は手に取ると良いと思います

思ったことが思ったようになるためには

思い方が重要です

本人が本来もつ資質にあっていて、その人しか出来ないことで周りの方や社会へ貢献し、感謝される。

それが仕事になり、報酬を得る。

そうなることが、人間にとって最も幸せな人生です。

その為には「自分の本来もつ資質」とは何か?もっとシンプルにいうと

「自分とは何か?」を自分自身が本能的に分かることが最も大切です。

「本当の自分を知り、本当の自分で生きる」

その為の具体的方法のうちもっとも有効なのがブッダが始め2600年以上も続いている坐禅です。

坐禅を教えている方は、沢山いますが、誰から教わるか?がとても重要です。

道元禅師は正法眼蔵の中で、弟子の気を高め、調えられる師を訪れ共に修行をすることが禅を体得する修行法であると説いています。

これは、現代科学でいう、量子力学の領域です。
目に見えない素粒子の波動を整えてゆくことです。

師から直接、座学で仏法をまなんだり、共に坐禅をしたりする中で、師のまとう気が弟子に伝わることで、禅の真髄が伝わってゆきます。

道元禅師は禅の教えを「不立文字(ふりゅうもんじ)」「教外別伝(きょうげべつでん)」と言っています。

これは、禅の教えは文字では伝わらず「以心伝心」で伝わるということを教えています。

禅の真髄が中々、多くの人に伝わっていないのは、ただ、坐禅をすれば良いということではないためです。

また、弟子の気を高め、調えることが出来る師匠に出会えるのか?そこも重要です。

道元禅師は日本中探しても師匠が見つからず、800年前に命がけで中国(当時の宋)に渡り、師となる如浄禅師に出会いそこで修行をし、悟りを得ました。

思ったことが思ったように現実となることは真理です。

「良い思い」も「悪い思い」も現実になってしまいます。

その為、自分の深層心理を日々、浄化し悪い思いに到らない「思い方」を整えることが必須になります。

深層心理を浄化するために、必須な修行が坐禅です。

本の中には、なるほどそうなのかという叡智がたくさん載っています。

本は7章からなっています

1我利:あなたが努力しても報われない理由

2無我:あなた自身の役割に気づく

3雑念:メンタルが強くなるために必要な事

4極意:坐禅に繋がる坐禅の始め方&手順

5活禅:日常に坐禅悟りを応用する

6失態:悟りが遠のく座禅の落とし穴

7叡智:禅の悟入による社会貢献

本の最後にお寺が焼けた話が載っています

火事になった時にどのようにこの事実を考えたのか、禅の効能かもしれません

▼前回のブックレビューです。

▼PIVOTに出演しました。よかったらご覧ください。


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