2016年 59冊目『労働時間の経済分析』
労働関係図書優秀賞、日経・経済図書文化賞を受賞した本です。読むのが難しい部分がありますが、面白い本です。
ドッグイヤーをつけた箇所をメモしておきます
・労働時間
労働力調査によると1990年まで週労働時間は48時間。2010年は43時間。
ただし、この理由は短時間労働者が増えたから。
フルタイム雇用者の労働時間は50時間のまま。
週休1日から2日に増えたことで平日労働時間は7時間弱が1時間弱伸びた。
結果平日の睡眠時間は7.8時間が7.2時間に減少。
週60時間以上比率は1980年半ばから20%前後で変わらず
1990年代は大企業の方が労働時間が短かったが、2000年以降労働時間が増え、規模格差は無くなった。
日米比較では、アメリカ男性は週当たり9時間労働時間が短く、家事が8時間多い。
労働時間当たりGDPは、アメリカの6割。
日本の労働者も海外赴任し、周囲の人と仕事をすると労働時間は減る。
・賃金プレミアム
短時間労働が導入されれば、3割程度給料が下がっても良いという人が多い。
勤務地限定であれば、2割程度給料が下がっても良いという人が多い。
・気分(感情)障害の総患者数
90年台後半は50万人未満だったのが2000年に入り100万人に増加。
20〜30歳代のメンタルヘルス休職者比率は高く、1%超
企業規模の差は少ない
おおよそ0.4%前後。
業種では情報通信業が高く、0.9%程度
労働時間での差異は小さいが、長くなると微増。
▼前回のブックレビューです。
▼新著『業績を最大化させる 現場が動くマネジメント』です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?