見出し画像

2024年 3冊目『怪物に出会った日 井上尚弥と戦うということ』

東京新聞の記者である森合正範さんが、井上尚弥さんの凄さを説明できない自分に気づき、それを対戦相手にインタビューする事で解き明かそうとしてインタビュー集です。

負けた人に勝った人の話を聞くって、コンセプトは分かりますが、なかなか凄い企画ですよね。

成立しずらい話です。

しかし、面白いのです。

森合さんの筆力もあるのですが、そもそも話をしてくれた中身が面白いのです。

登場するのは、11人。

第一章 「怪物」前夜(佐野友樹)

第二章 日本ライトフライ級王座戦(田口良一)

第三章 世界への挑戦(アドリアン・エルナンデス)

第四章 伝説の始まり(オマール・ナルバエス)

第五章 進化し続ける怪物(黒田雅之)

第六章 一年ぶりの復帰戦(ワルリト・パレナス)

第七章 プロ十戦目、十二ラウンドの攻防(ダビド・カルモナ)

第八章 日本人同士の新旧世界王者対決(河野公平)

第九章 ラスベガス初上陸(ジェイソン・モロニー)

第十章 WBSS優勝とPFP一位(ノニト・ドネア)

第十一章 怪物が生んだもの(ナルバエス・ジュニア)

ホントどれも興味深いです。

田口さんは、今まで試合でもスパーリングでもダウンしたことが無かった選手です。

それが当時格下の井上選手とスパーリングでダウンし、実質TKOされるのです。

トイレで大泣きしたそうです。

その後、井上選手と試合する機会があり、KOにならなかったのです。

※井上選手と試合をして、KOにならなかった人は、現在26戦、26勝23KOですから3人しかいないのです。

現在は井上と判定までいった男として有名になっているそうです。

河野公平さんは、世界一あきらめの悪い選手として有名です。

井上選手に負けるのですが、その後2回も世界王者になるのです。

その後、世界王者になる選手が、一方的にやられるくらい井上選手は強いのです。

ドネアとの一戦の話も興味深いです。

いわゆる天下一武道会形式で最強選手を決める決勝で戦った最強選手です。

264秒で決まるのです。

それくらい井上選手は強いのです。

負けた後にドネア選手は井上選手に勝利者トロフィーを貸して欲しいとお願いします。

息子たちと一緒に写真を撮ると約束したからです

井上選手は快諾します。

ドネアは息子たちに負けたことと約束を守る重要性を伝えたそうです。

とっても良い話ですよね。

▼前回のブックレビューです。

▼新著『業績を最大化させる 現場が動くマネジメント』です。
よかったら、手に取ってみてください。


この記事が参加している募集

#読書感想文

189,023件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?