「疑問を持ちなさい」と言われても・・・
仕事などでよく言われる「疑問を持ちなさい」というアドバイス。
何回も聞きましたし、疑問を持つことの重要性なんて頭ではわかってる…
いろんな本にもそのように書いてる…
けどできない!!!
こんなこと思ったことはないでしょうか。
私も今となってはいろんなことに疑問を持って深く考えるような習慣はついていますが、社会人なりたての時はよく言われました。
今日は、どうすれば「なぜ?」を持つことができるようになるのかについて書いていきますので、疑問をなかなか持つことができない方や、疑問を持てない部下に対して指導が必要なマネジャーの方は是非参考にしてみてください。
そもそも、なぜ疑問を持てないのか
「疑問を持とう」とかを思う前にまずこれについて考えないといけません。
これに関する私の考えはシンプルでして、
そんなもんだと思ってしまっているから
それが当たり前だと思ってしまっているから
です。
人間は経験を重ねていく内に「〇〇は〇〇だ」などと、紐づけることによって、試行回数を極力減らそうとしていく生き物のようです。
なので、しゃべり始めの子どもなどは、世の中のいろんなものを知らないので「なぜなぜ期」などの言葉があるように、勝手にいろんなものに疑問を持ちます。
しかし、大人になるにつれて(経験が増すにつれて)「それが当たり前だ」「そんなものだ」と決めつけてしまうことが多くなるため、“疑問を持つ”習慣がどんどんなくなり、いざ必要な場面においても「なぜ?」が出てきにくくなります。
これが私が考える背景です。
どうすれば疑問を持てるようになるのか
これについては、日々トレーニングを重ねることにより、思考パターン(思考のクセ)を変えていく必要があります。
疑問というのは「勝手に湧いてくるもの」と思っている方が多いように思いますが、勝手に湧いてくるのは、“そういう思考パターンを持っている人”だけです。
たわいもないことに疑問がわいてこない人は、勝手に湧いてくるのを待つのではなく、トレーニングをして、“疑問を持つという思考パターン”を手に入れなければなりません。
じゃあ、どんなトレーニングをしたらいいのか?についてですが、私がやっていたことは下記です。
まず、“当たり前”と思うことを出してみる
要素分解する
ひとつひとつ、あえて「なぜ」を考えてみる
この流れです。
例えを出してみます。
(例)
赤信号は止まらないといけない
「赤」「信号」「止まる」
なぜ「赤色」なのか? なぜ「信号」ができたのか? 信号ができる前はどのように交通整理していたのか? なぜ「止まる」必要があるのか?
「止まる」理由は「危険だから」などと簡単に結論づけられますが、これについても、あえて「なぜ」をつけるのがこのトレーニングのポイントです。
また、ここから思考を発展させることで、
他の色ではダメなのか?
信号機という機械ではなく他の方法で交通整理はできないか?
止まらなくても交通整理ができる方法はないのか?
などと、出てきた要素の否定をしたり、代替物を考えたり、排除してみたりすることで、新しいアイデアやビジネスアイデアが生まれます。
そして、「なぜ」をつけた後に重要なのが、“すぐに答えを確認しない”ことです。
まずは、正解でなくてもいい(そもそも正解が存在するという考えを捨てないといけない)ので、自分なりの仮説を持ってみることです。
赤は見えやすいからかなぁ
血も赤いし、人間の本能的に“危険”と感じる色だからかなぁ
紫などの中間色だと誤認識してしまう可能性があるから、間違わないようにはっきりした色にした方がいいからかなぁ
などです。
そしてその後にネットで調べるなどして、自分の仮説がどうだったかを検証してみます。
そうすることで、気付きに対する脳の反応がよくなり、このトレーニングの効果を最大化できます。
まとめ
疑問を持てない背景と、疑問を持つためのトレーニングをご紹介しましたが、日々こんなことをトレーニングとして取り入れることで、思考パターンが変わり、気づけば自然と疑問を持てるような頭になっていくと思います。
けど、意識的にトレーニングするのって結構大変ですよね。。。
そういう時は、自分の周囲に、“疑問を持つ思考パターン”を持っている人がいるか観察し、その人とよく会話するようにしましょう。
そうすることで、意識してトレーニングをしなくても無意識に思考パターンが似てくると思います。
これからの時代は、単純作業はロボットに変わり、ある程度パターンがわかっているものはAIに変わっていきます。
“正解のないもの” “不確実なもの” “予測しきれないもの” に対して対峙していける人だけが生き残れる世の中になると思っています。
そのためにも日々しっかりと思考を鍛えていきたいものです。
おわり。
他にも、仕事や生きる上で役立つ考え方に関する記事を書いています。
ご興味のある方はどうぞ。
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