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サウナレビュー② サウナ東京(赤坂)

第一回サウナレビューでは大阪にオープンしたDESSEを紹介したが、勝手に東西で対を成すと感じたサウナ東京をレビューする。
かなり前からプレスリリースを行っていたり、サウナ以外の部分でも共通点を感じる。

評価:★★★★☆
個別サウナの評価は以下のとおり。

蒸喜乱舞 -Löyly Sauna-

センターにストーブが設置された大箱タイプのサウナ。大箱はどうしても温度が下がりがちだが、こちらのサウナはオートロウリュもしっかりで及第点。他のサウナが混んでいる時の避難所として優秀。

また、アウフグースイベントの際には360°ステージのLIVE会場さながら縦横無尽にパフォーマーが動き回れるので、非常にダイナミックなイベントが楽しめる。

手酌蒸気 -Self Löyly Kero Sauna-

その名のとおり、セルフロウリュタイプのサウナ。贅沢にケロ材を使用しており、ファシリティ面では非常にクオリティは高い。

ただしセルフロウリュは砂時計タイプで回数制限ありなので、控えめな人が多いとどんどん体感温度が低下してしまう。砂時計をひっくり返すときにはたっぷりロウリュするように心掛けよう。

少人数で経験豊富なサウナーが多ければ都内でも有数のクオリティのサウナとなるだろう。

瞑想 -Meditation Sauna-

個人的にはこれが一番ハマった。室内に仕切りがあるタイプで瞑想の世界に没頭することができる。照明の雰囲気もかなり良い感じである。

いわゆるメディテーション系のサウナは温度が低すぎて人の出入りと共に冷たい外気で気を散らされることが多いが、このサウナは本当に絶妙な温度設定となっている。さすがに10分間でアツアツとはならないが、ゆったりと時間を過ごすことで、しっかりと身体の芯まで温まりつつ、瞑想を楽しめる。ストーブ格納式のボアサウナであることも奏功しているように思える。

恐らく緻密な計算の上に成り立っているのだろう。細かい点だが、室内にミラーが設置されていて、サ室の扉を開けずとも各席が空いているか外側から確認できるようになっており、このあたりは本当にニクい。照明もかなり暗めでありながら、人影が確認できるように明るさが調整されているように思える。

雰囲気を重視する暗めのサウナほど、満席であるにも関わらず何度も確認のために扉の開閉があって、温度は下がるし雰囲気も台無しという経験は何度もあるだろう。

細かな気遣いと工夫によりそれらが最小限に抑えられている素晴らしいサウナだ。低温のサウナがそもそも苦手な人もいると思うのであくまで個人的なイチオシという点はご留意いただきたい。

昭和遠赤 -Super Dry Sauna-

昨今のフィンランドサウナブームに真っ向から立ち向かうThe昭和カラカラドライサウナである。とはいってもやはりあまり人気はなく、言い換えるとあまり混雑なく入ることができるのがメリットか。

ちなみに入ってみると確かに懐かしさを感じるデカい遠赤ストーブが設置されているが、サ室内の空間作りは明らかに進歩しているので、天井が低くストーブとの距離も近い。

高温系のサウナが好きな人なら意外と一番のお気に入りになる可能性が高いと思われる。個人的にはやはりフィンランドサウナが好みなのと、The昭和サウナは銭湯サウナの代名詞といった感じがするので、わざわざ赤坂まで出向いて入りたいかというと優先度は落ちる印象。

戸棚蒸風呂 -Japanese Steam Sauna-

こちらは昭和よりさらに歴史を遡った蒸し風呂である。スチームサウナと風呂の合わせ技といったところか。

なかなか見ない、というかこの形態は恐らく唯一無二ではないだろうか。蒸し風呂というジャンルではウェルビーのからふろや、全国各地にあるガチで日本古来の蒸し風呂(裸だと熱すぎて火傷をするので毛布を被る)などがあるが、そのどれとも違う。

非常に面白いのは面白いのだが、率直に言ってしまうと「蒸気が凄い風呂」である。風呂に浸からないとアツアツというほどではないし、風呂に浸かってしまうとそれはもう風呂である。笑

総評

実はオープン当日に訪問していたため、若干お祭り感があったが、現在はわりと客足も落ち着いているということで評価は高め。
しかも、その大混雑のなかでも休憩スペースは常に座れる状態という圧倒的なととのい難民対策が成されていた。

特にメディテーションサウナに関しては間違いなく最高のクオリティではないだろうか。恐らく全国でもトップクラスだと思われる。この辺りはサウナブーム後に作り出された新規施設の強みか。

赤坂という立地を鑑みてもクオリティに比して料金はリーズナブルで、特に利用時間ごとの料金がよく考慮されていて、とても使いやすい印象。

総合力が高いエンタメサウナとして友人と行っても楽しめるだろう。また、とにかく都内のサウナはどこも混雑していて、休憩スペースに困ることが多いので、そういった悩みを解決できるサウナという意味でも普段使いにも最適ではないだろうか。

特に非の打ち所がない施設だが、唯一好みが分かれると思う部分は、休憩スペースは基本的に室内となっていて、外気浴が無い点だろうか。
家からのアクセスさえよければ定期的に通いたい。

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