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じゅんじゅんの話②

おはようございます。中野じゅんじゅんです。

割と魂を込めて書いたのが「カミングアウトがうまくいかなかった話」です。優しくて大好きな両親に、これまた優しくて大好きな彼氏との同棲をカミングアウトを試みたのですが、ちょっとしたことで失敗に終わる話です。

30日は早い時間に家族3人が家に揃った。おせちの大掃除とおせちの前準備がひと段落して、僕がおみやげで持って行ったグーテデロワのラスクを齧りながらテレビを見ていた。トランスジェンダー元女性が、パートナーの女性、精子提供者のゲイ男性と3人で子育てをするドキュメンタリーの再放送が流れた。
カミングアウトがうまくいかなかったお話/中野じゅんじゅん

今年のお正月に、NHKのEテレで実際に流れていたドキュメンタリーを題材にしました。トランスジェンダーの杉山文野さん、そのパートナーの女性、精子提供者のゲイ男性の3人が子育てを行うドキュメンタリーです。

僕はこの番組を今年帰省先の実家で見て、「あえて家族がテレビの前に集まるお正月に、この番組を流すことの意味」を考えました。きっと「多様な家族のあり方を考え、会話し、前向きに捉えてほしい」というメッセージが込められているんですよね。

このメッセージは、都市部に住む、教養があり、LGBT向けのメディアや広告を目にしたことがある層には伝わると思います。一方僕の親のように、田舎に住む、封建的で、いまだにLGBT=テレビ演者の女装男性と捉えている層はきっと理解出来ないし、仮に僕がカミングアウトなんてしよう日には大混乱するんだろうなと思いました。

先輩たちの努力のおかげで、僕らLGBTは随分のびのびと生きることが出来ています。本当にありがとうございます。ただそれは東京近郊の、日本全体の目線で見るとほんの一部の話で、地方はまだまだ苦しい思いをされている方がたくさんいるのが事実です。

これからのLGBT啓蒙活動は、地方におけるLGBTの生きやすさを考えることが大事だと思います。いつか作中のカズキが胸を張って、ノブとの暮らしを両親に向けて楽しげに話せる日が来ますように。

じゅんじゅん。

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