島話12 職業病ならぬ島暮らし病2

これまでの島暮らしによって身についた少し困ったくせや習慣についての続き。

・島では車から声をかけるのが普通
僕が住んでいる家島は周囲20km、面積5平方キロ程度で、民家も密集していることもあって、そんなに大きな島ではないから、自転車や徒歩でも多少の不便で済む。(小学生や中学生は自転車であちこち行っている!)
しかし、やはり利便性の高さから島の人はバイクや車での移動が主だ。
僕もバイクに乗り慣れていなかったので、移住して1年目は自転車で頑張っていたが、今やすっかり車移動に慣れてしまった。

島内を車で走っていて、「大きな荷物を持ったお年寄りや子ども」「その人が住む家から遠く離れた場所にいる場合」「島の裏側から住宅地に向かって坂道を歩く人」など、少し困っている雰囲気を出している人・違和感を感じた人には、僕自身に余裕があるときは車を横に止めて「どないしたん?乗るかぁ?」とか「どこまで行くん?」と声をかける。

これは、今まで何度か島の人にこうやって助けてもらったことがあるからだ。
船の時間に遅れそうな時に走っていたらのせてくれたこともあったし、大きな荷物を抱えて島の裏側から坂を登っている途中に拾ってもらったこともある。
大雨で待ちぼうけしている時に声をかけてくれる人もあって、島の人の優しさに触れて、とても嬉しかったから、僕も声をかけるようにしている。
全然知らない人でも困っていそうであれば割とフラットに声をかける。

この習慣が都会で出そうになる。
雨の日に危なっかしく歩いている小さい子や、日が落ちて駅から遠いところを歩いている若い女性なんかを見ると『大丈夫かな?不審者には気をつけないとあかんよー』という気持ちから「どこ行くの?乗るか?」とつい声をかけそうになる。
そして、"メガネ、太り気味、無精ひげ、ラフな服装、最近なんだか髪の毛も薄くなってきた"自分を一瞬で客観視して「あかんあかん!これでは完全に自分が不審者や」と思い直すことがある。

本当は手助けしたい気持ちとできないジレンマ、都会と島暮らしの違いに気持ちの切り替えがついていかない時がある。

いえしまコンシェルジュ
http://ieshimacon.com

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