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◉コロナと私8。

ホテル療養を終えた。



当日。いつもの様にお弁当を取りに行き、レンジで温める。



毎回この瞬間が一番寂しかったりしたのだが、ここでの生活を色々思い出してこの日は30秒長く温めた。



時間になるとホテルを出てよいのだが、お礼を言いたいので事務局に内線をかける。



お世話になりました。



一言言って出るというルールは無い。



しかしながら皆さんのサポートあっての療養生活だったのでどうしても感謝の言葉は伝えておきたかった。



久しぶりに外へ出ると天気は雨。



どうやら雨男の症状は完治していないようだ。



いつものなかにしが戻ったという事だろう。



よろしかったら傘をお持ちくださいという心遣い。



最後の最後まで優しさに溢れていた。



ホテルから出れなかった日々。



とりあえず街の人に聞いてみたい。



「今は西暦何年ですか?」



と。



家に戻ると我が子はまだ眠っていた。



「起きた時にいてあげたら?」



妻にそう言われ、優しい顔でそばに立っていると子供が目を覚ました。



ずっと会えなかったパパが目を覚ませばそこにいる。



楽しかったパパがそこにいる。



さあ。



パパを見て君の第一声は何だい?











「ママ。」



それではまた。




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