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多肉植物に教えてもらった、人生の過ごしかた

ここ3年ほど、多肉植物を育てています。

リモートワークになったため、先日仕事部屋から見える場所に移して息抜きに眺めつつ、この週末はお世話をして過ごす予定です。
この機会に、多肉植物のお話と、教えてもらったことを書いてみようと思います。

出会ったきっかけ

もともとサボテンなどはあまり好きではなかったのですが、当時の同僚が異動をきっかけに置いていった鉢植えのお世話を名乗り出て、みごとに失敗したのが、出会いのきっかけ。(風通しの悪さと日差しの少なさで溶けてしまった・・)

その後、高知の日曜市で、供養とリベンジをかねて同じ品種を買いました。
(ちなみにこの日曜市の農家さんは、わたしの”多肉の母”です。多肉たちがあまりにも気持ちよさそうにきらきらしているので、水のあげ方を聞いたら、”ほしそうなときでいいのよー”と言いながらホースでざーっとかけていた。迷いが消えました。コロナ落ち着いたらまた会いに行こうと思います)

どこで生まれたかを考える、という教え

そうして高知から飛行機で持ち帰った多肉たちも、何度も瀕死の状態にさせることになったため、ネット以外で育て方を知ろうと、SNSでみつけたワークショップに行ってみました。(多肉のキレイな寄せ植えとかではなくリカバリ方法のWSだったので)

そこで教わった忘れられない言葉が「中南米原産の植物ですから、メキシコにいる気持ちになって考えてください」というもの。
たしかに・・・。

それ以来、鉢の様子を見るときは、地球の裏側にいる植物やひとびとのことを想像するようにしています(かろうじてブラジルは行ったことあったのでなんとなく気候風土はイメージできる)。

ちなみにWSを開催していたお店にはその後も伺い、TOP画像にある2鉢を買って帰りました。
酷暑のなかで、扇風機と適度な日よけで、まさに日本におけるメキシコの温度と湿度を再現していたのが印象的。

育ち方、増やし方

知っている人には当然のことですが、多肉植物は「葉挿し」とか「挿し木」というやり方で増やせます。(どちらがいいかは品種によって違うとか)

さきほど、植え替えでぽろぽろ落ちてしまった葉を土の上に置いたところ。しばらくすると根が、そして小さい葉が出てきます。

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これは、去年夏の暑さでやられた株から元気な部分だけ切り取って挿し木しているところ(左下は葉挿し。葉が出ている)。デリケートなので室内に置いています。

画像2

こういう増え方、そして、落ちた葉から次の生命が育つこと、くたびれた箇所をいさぎよく捨てれば生き返ること。

ダメにしたらそれで終わりになってしまう通常の鉢植えに、儚さと自分の育て下手を哀しく思っていましたが、こんな鮮やかなリベンジぶりにいつも元気をもらっています。

喜ぶこと、嫌がること、付き合い方

そんなあれこれで、この冬はすくすく育ってくれましたが、私の実感としてはこんな感じでした。

<喜ぶこと>
日当たり。窓越しでは本当は足りない。関東圏だと秋から春の日差しは湿度も低く特にいいので屋外がいい。
風とおし。これも東京マンションで育てるなら外のほうがよさそう。風が強いのは気にしない。
水やりは、私は葉が小さい種類は週に1度、大きい種類は2週に一度にしてます。季節(湿度)によって微調整は必要だが水やり頻度をころころ変えるのは戸惑う印象。
多肉の母も言っていましたが、水はあまりあげるなという人もいますが土の水はけがよければあまり問題なさそう。下からジャージャー出るほどあげる(根のまわりの雑菌が洗い流されるとか)。
あとちなみに、水をあげるのは夕方がいいそうです。南米では夜露などで水分をとるので夜に水を吸収する性質があるのだとか。
・土は、普通に売っている多肉用の土。ただし複数あれば最も水はけのよさそうな土を選ぶ

<嫌がること>
とにかくじめっとした湿気が苦手。
本当は日本で育てるべきではない植物なのかも。夏はあるていど弱ることを覚悟するしかない(春までに元気にしておく)。
(WSでは、ひとが快適になるためエアコンつけて過ごしたり寝ているなら同じ環境にしてほしいと言ってました。夏までリモートが続くなら考えようと思います・・)

<弱ったときの見分け方>
基本的に、1)水が足りなければしわっとして、2)日差しが強すぎると色あせして、3)湿度が多すぎる(風通しが悪い)とぐたっとする、印象です。
1)はかなり放っておいても水をあげれば生き返るので、2)と、特に3)を気をつけたいところ。でもこれは私も実際にいくつもダメにしないと前兆が理解できなかった(今もあんまりわからない)。

教えてもらったこと

「みどりの手」と言いますが、うちの祖母もですが植物をうまく育てている人は、

・基本はほったらかし。相手の生命力を信じている(つきまとわない)
・安定して世話をする、一緒にいる(思いつきで水をあげたりしない)
・忘れてしまうわけではないので様子が変われば気づける
・基本的には、何が嬉しくて何がい嫌かを理解している

という印象です。

なんかこれ・・生き方とか、人との接し方とかにすごく通じるものが、あるんじゃないかなぁと、最近思うのです。

自分の気持ちだけでべったりしすぎたり、大切な存在のはずなのに忘れてしまったり。不安定な接し方は相手を不安にしたり不快にさせたりしますよね。植物も、ひとも、そして自分も。

多肉生活も生き方もまだまだではありますが、まずは一緒にいられることを楽しんで過ごそうと思います。

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↑この夏を乗り切れるよう、頑張りましょうね

このハッシュタグ、ちっとも「工夫」していないのでやや入れにくいですが、入れちゃいます↓

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