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はじめに ――           ダイレクトメールは         最強のマーケティングツールである。

「いまさら、ダイレクトメールなの?」と思った方は多いのではないでしょうか?
でも、考えてみてください。この時代、情報の中心にあるのはインターネットです。毎朝の日課といえば、大量のダイレクトEメールを見て、そのジャンクメールの多さに頭を悩ませ、中身も見ずにどんどん削除していきますよね。
もし、あなたがどんなに素晴らしいダイレクトEメールを書いたとしても、果たして読者は中身を見てくれるのでしょうか?
その一方、紙DMは、顧客の行動に影響を与える手法(センサリーマーケティング)として、世界的に再注目されています。簡単にいえば、実際に手に取って見てもらえ、「見て、触れて、読んで、嗅いで」と、読み手の五感を刺激することで、人に訴えかけるマーケティングツールといえるわけです。
さらに「紙DM+ネット」というアナログとデジタルを融合させることで、今まで考えられなかったマーケティング手法が生まれ、それが成果を上げ始めているのです。

申し遅れました、私は、中村ブラウンです。長年、広告代理店のシニアコピーディレクターという立場で、BMWのコミュニケーションに25年以上かかわってきた広告クリエイターです。大のクルマ好きが原因で、安月給なのに新車のBMWを購入。その魅力にとりつかれた余り、BMWの広告制作をしていた広告代理店に入社し、以来、代理店を移籍したり、フリーランスになってからも、BMWの仕事をさせていただきました。

TVCM、ラジオCM、新聞広告、雑誌広告、WEBやビデオ制作、イベント企画といった様々なプロジェクトに参加し、中にはそのプロジェクトリーダーとして仕事をさせていただきましたが、いちばん面白かったのが、実はDMのクリエイティブだったのです。

 BMWは25年以上前から、DMの制作に力を入れていました。媒体費の中でも、DMに対してかなりの予算を投じていたと思います。毎週のように開催されるショールームイベントへの集客が目的です。つまり、毎週のようにDMを発信し、見込み客をショールームに呼び込んでいたわけです。なぜ、そんなことをしたのか? それは、BMWの購入を期待できる見込み客の中心が、「既存オーナー」や「ショールーム来場者」だからです。見込み客リストへDMを発送し、ショールームに呼び込み、そのイベントでの主役となるクルマをクロージングしていくのです。

 DMはセールスの核となるツールであると同時に、クリエイターとしても実に可能性を秘めている媒体でした。例えば、ゴルフ好きの見込み客のリストを使って、DMにBMWのゴルフボールを入れて送ったこともあります。受け取った方は驚いたでしょう。そんなDMは見たことも聞いたこともありませんから。
 
低予算のDMもたくさん作りました。アイデアひとつで、大量のクロージングも夢ではないのです。
ですから、「BMWみたいな大企業だからできたんでしょ?」とは思わないで、この本を読んでみてください。例えば、街の小さなクリーニング屋さんがDMで驚く成果を上げ、日本一権威のある「全日本DM大賞」を受賞しています。
 最近、売り上げが伸び悩んでいるという店舗や、ネットショップのオーナーさん。整骨院やペットショップ、理髪店、美容院という街の商店を営む方。中小の企業家の方、もしくはこれから起業を考えている方や、ひょっとしたら私と同業者のクリエイターやマーケティングの方々。さらには転職を考えていて、自分自身を売り込もうとしている方。きっと、成功へ突き進むためのヒントが、この本で見つけられると信じています。

**********     この続きは後日、アップデートします。***********

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