一生もの
" こころの処方箋 "
という、わたしにとっての良書がある。
心理学をすこし学んでいた10年以上も前に買った本なのだけど、人生のバイブルと言えるほどの内容なものだから出先やおふろで繰り返し読んでいるうちにすっかりぼろぼろになってしまった。
「人のこころなどわかるはずがない」という冒頭に魅力を感じて読み進めてゆくと、「人間理解は命がけの仕事である」とある。
このことばには、こころから共感すると共に絶望的なきもちになる。
そして、「せっかく生まれてきたのだから、死ぬまでには、ときどき「命がけ」のことをやってみないと面白くないのでは。」と締めくくられていて、わたしは毎回安堵する。
ふかく共感することばや、耳が痛くなることば(この場合は目が痛くなる、ですね)が散りばめられていて、まだまだ手放せない本なのです。
もしかしたら一生ものかもしれません。
本に限らず、そんなモノ・コトに出会うというのはとてもうれしいし、そしてタイミングというのは必然だな、ともおもう。
心理学者でこの本の著者である、河合隼雄さんにいつかお会いしたいなと思っていましたが、すでに他界されていることを最近知って、他に出されている本もいくつか読ませていただくつもりでおります。
今日はよいお天気。窓をあけて、すこしあたたかい冬の空気をとりこみながら書いています。
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