めぐるそら
もう何年も前に" めぐるそら "という曲を書いた。
書いたというのか、こう、どこかから降ってきたような感覚。
曲をつくるときはたいてい、詞を見ながらコードやメロディをつけてゆくのだけど、この日はピアノに向かっていると、詞とコードとメロディがいっぺんに浮かんできて、自分でも驚くほどあっというまに一曲できてしまった。
わたしには曲を書く才能などないし、簡単に曲ができることも滅多にない。
だから、この曲は、目に見えない " 何か " に書かされたと思っている。
そう思うことが、いちばん
すとん と腑に落ちる。
この曲を準備していた2年前の3月11日に
こんなことを書きました。
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忘れないでいよう。
忘れるのはいいことだ。
その人の状態や状況によって
どちらも当てはまるのです。
トンネルを抜けて
歩きだした人は
外の光を浴びることで
経験という芽を成長させ
そして実をつけて、
誰かのために差し出すことが
できるかもしれない。
トンネルの中にいて
くらやみにいる人は
まずはじぶんを抱きしめることが
必要かもしれないし
もしくは
トンネルには出口があって
いつでもそこから出ていいんだよ
ということを知ることが、
まず必要かもしれない。
立ち上がりたいけど
まだ立ち上がれない
そんな後者の場面にあるひとの
" 出口までの道案内 "
のような作品であれたらなと
思っています。
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めぐるそら という曲の立ち位置を確かめながら書いた文です。
確かめながら、自分のそれもまた、なぞっていたようにおもう。
やっと、ここからだ。
ここから
どんな道をつくっていこうか。
自分の望む方向へ、舵を切ろう。
ことしの春もまた
やさしい風が吹いた。
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