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【Give】の背景(第2回)

いつもご覧いただきまして、誠にありがとうございます。中村尚裕です。

私、先日より『【Give】 and 【Take】』という言葉を、『相互利益がある』という意味と、(『しっぺ返し戦略』の初手として)『求めるならばまず与えよ』という考え方で【考察】しております。

前回は『“やらずぶったくり”の【自分】を【嫌い】になる』、即ち『【承認】できない』という状態から脱却するために『(他人へ)【Give】してみる』という可能性を導いてみました。

ただし今回は、これが『単に【Give】する一方ではない』というところへ話を導いてみようと考えます。よろしくお付き合いのほどを。

つまるところ、『【Give】してみればいい』ということではあるのですが。
 ここでまたお察しの方もおいででありましょう。『【Give】したくなる相手、したくなくなる相手』という区別は――確実に存在します。
 例えば、誰しも恩を仇で返されて嬉しいわけはありません。逆に、例えば「お返しはしなくていいから」と一方的に【Give】したくなる場合もあり得ます。

この違いを考えてみる時、思い当たることがあります。
 『【Give】したくなる』、その理由は生来のものとは限りません。なぜなら“やらずぶったくり”は、申せば『【自分】が来た道』だからです。
 誰しも赤ん坊の頃は基本的に“やらずぶったくり”でいるしかありません。その赤ん坊に【Give】したくなる理由、それ自体は本能的な要因が大きいわけですが、では成長して『本能的に【Give】したくなる要因』が薄れた時、さてどうなるか。
 その時、『【Give】したくなる理由』を別途持ち合わせている相手に、人は【Give】したくなるのではありますまいか。

では、その『【Give】したくなる理由』というものへ思いを巡らせてみるに。
 容姿――確かに否定できません。
 人柄――を挙げようとなさった方、ちょっとお待ち下さい。
 ここで確認したいのは『【Give】したくなる理由』としての“人柄”ですが、ではその“人柄”とは、何を根拠として判断されるものでしょうか。

周囲の人の評判――なるほど。相手本人以外、つまりは『【他人】の【主観】から見た人物像』というわけですね。ですが、これは【自分】が直接判断した結果ではありません。【Give】するか否かを決める直接の基準とするには、心細さが否めませんね。
 日頃の行動――これは非常に大切なことではないでしょうか。ただし漠然とした捉え方では掴みどころがないので、できるだけ個々人の行動を、具体的に観察してみたいところです。

と、ここまでは絞り込んだところで。
 これ以上は、ここで決め付けたところで意義があることとも限りません。
 『【Give】したくなる理由』は人それぞれ、人の心を分類しようと奮闘したところで詮ないものです。
 よって、『【Give】したくなる理由』を知りたいなら、やはり『【Give】する者の立場に立つこと』、要は『【Give】してみればいい』というところへ行き着きます。

なのでこの段階では、『誰彼構わず【Give】されるわけではない』という【認識】だけ固めるものとして、『【Give】したくなった相手へ【Give】してみればいい』と【認識】すればよろしいかと考えます。

さて、実際に『【Give】する立場』に立つとして。
 いざその立場に立ってみると、心理的なハードルがあることが【認識】いただけるのではないか――と推察します。
 そもそも【自分】が持つもの、お金とは限らず時間、労力などを【他人】に費やすのです。どうせなら相応に得るものが欲しくなるのは人情と申すもの。

ここで「【Give】って見返りを求めないで実行するものじゃないの?」というツッコミも予想されますが。
 そもそも【自分】は聖人でも、ましてや神でも仏でもありません。そのものズバリの見返りを【相手】から求めることはないにしても、『【自分】なりの【Give】の意義』というものは心に持っておきたいところではないでしょうか。

ご賛同の意思をお持ちいただいた方には、こうご説明することになります――「これが『【Give】のハードル』ともいうべきものです」と。

さて、今回は一旦ここまで。

実際に『【Give】する立場』に立ってみることで、そこで初めて見えてくるものもあろう――という、これは考え方です。
 この時『【Give】したくなる理由』というものが、少なくとも『【自分】なりの実感』として見えてくるはずですね。すると【Take】だけを考えていては見えてこない『【Give】されやすい理由』というものが、他ならぬ【自分】の実感として浮かび上がってくるわけです。『求めるならばまず与えよ』の精神、その片鱗なりと見えてきそうではありますね。

よろしければまたお付き合い下さいませ。

それでは引き続き、よろしくお願いいたします。

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(次の記事)


(マガジン)

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