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瀬名陽介社長みたいに怒ってる!? 2みなさんこんにちは大阪府堺市でみなさまのちょっとした変化を応援しています。堺なかもず経営支援センター山本です。本日は和食がテーマですが、写真は、大阪は千里中央駅徒歩0分の老舗精肉店千里屋のステーキ丼です!

 我が家では「半沢直樹2」が大ブーム。ティッシュ片手にテレビにかじりついております(高校生の娘以外)この勢いだとちょっとした嘘でもつこうものなら土下座をさせられそうなくらいの大ブームです。

 と言うわけで本日のお題は、コロワイドによる大戸屋に対する敵対的TOBについての第2弾です。大戸屋がフランチャイズによる多店舗展開をしており、加盟店を含めた組織の一体感が強いことが、私の個人的関心を高めているひとつの要因です。
以前の記事では、大戸屋を応援する立場からこの件について書いたので、今回は、大戸屋経営陣に厳しい視点で書いてみようと思います。

大戸屋経営陣の無策ぶり


 今回の一連の騒動における日経新聞などのメディアやネットユーザーの反応は、以前の私の記事同様に“NO合理化” “LOVE顧客” といった論調が多いと感じています。それにしても、大戸屋経営陣は、本当に被害者なのでしょうか?彼らは、この騒ぎを未然に防ぐことはできなかったのでしょうか?

 今回の騒動の発端となったのは、2割の株がコロワイドに取得された2019年。創業者家族が相続税対策として売却したことに始まっています。コロワイドは、居酒屋など酒類提供がメインの業態しか持たないため、昼夜問わず営業可能な大戸屋をグループに取り込み事業ポートフォリオの安定を考えたと思われます。大戸屋経営陣への人材送りこみや経営合理化などのソフトな提案を続けてきた。しかし、大戸屋経営陣は、創業以来のこだわりを守りたかったためにその提案を固辞し続けた。年明けから新型コロナウイルス蔓延により、コロワイドの大戸屋を思う気持ちがより高まり、敵対的TOBにつながったということが想像できます。

 両社の経営理念はずいぶんとかけ離れていますし、大戸屋のお家騒動に端を発したコロワイドによる株式取得の経緯も友好的な話し合いを阻害しているのだと思われます。

「あれ?もしかして、上場会社なのに精神論?」

 ひょっとして経営理念の近い会社からの提案だったら、提案方法がもっと優しかったら、素直に受け止められたのでしょうか?それって、経営者として、リーダーとしていかがなものでしょうか?

 大戸屋の場合、従業員も加盟店も大戸屋ブランドをすごく愛しておられて、今回のTOBが成立したら「退職します。」や「FCを離脱します」といった発言もネット上で見受けられました。おそらくは、彼らの声もあり、引くに引けないという事情もあるのでしょう。まさに、グループシンクに陥っている状態ですね。
☆グループシンクとは、「集団浅慮(しゅうだんせんりょ)」のこと。「集団で考えると欠陥のある結論になることがある」というもの。

ではどうすべきだったのでしょうか?

大戸屋経営陣にどのような打ち手があったのか考えてみましょう。
案1:自社の経営理念とマッチし、自分たちの考えを受け入れてくれるホワイトナイトを探し、コロワイドにTOBを断念させる。
☆ホワイトナイトとは、敵対的買収を仕掛けられた企業が、新たな友好的な買収者(ホワイトナイト)を見つけて対抗し、友好的に買収もしくは合併してもらうこと。

結局は、自分たちの会社(私物化?)ではなくなってしまうので、受け入れにくいのかもしれませんが、気の合う相手ならシナジーも生まれやすいのでは?

案2:コロワイドからの人材を経営陣に受け入れ、共同運営体制を取る。
もちろん簡単な話し合いではないと思うのですが、自分たちの主張(店内調理へのこだわりなど徹底した顧客志向が差別化の源泉である。)が間違っていないのであれば、送り込まれてきた人材も納得させられるのではないでしょうか?

私は、独立した経営を守るためには両方とも同時並行で進めるべきだったと思います。

それでも私は、大戸屋を応援したい(笑)

 仕事は、その仕事を愛しているひとがやるべきだと考えているからです。そして、商売はお互いさまでやるべきで、究極は、必要なものは得意な人から買うなり、お金がなければ、自分の得意なコトと交換すればよいのです。農家の人は米を作り、大戸屋が炊いた飯とおかずを食えばよいのです。 

 つまり、コロワイドは、5割超を取って子会社化するのではなく、3割程度の取得にとどめ、特別決議を含む経営に関与し、大戸屋のノウハウを吸収すればよいのではないでしょうか。そして、求められればコロワイドの経営資源の提供もしてシナジーを追求すれば、WINWINな関係も実現できたのではないでしょうか?

またまた、長文におつきあいいただきありがとうございました。

今年ももうあと4カ月半しかありません。自分の限界を超えた大きな貢献を社会に提供したいと考えています。
ぜひ,みなさまの新しい取り組みにもご一緒させてください!

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