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MCというお仕事 MCの人前で話して回す技術 vol.1

ラジオパーソナリティーになりたくてこの業界に飛び込んで4年。今の僕の仕事の割合は収入ベースでこんな感じになっています。

ラジオ30% MC60% 声の収録10%

そう、大部分を占めているのがMCなんです。
その中でも僕のMCの仕事は「スポーツMC」が中心。スタジアムなどにスポーツ観戦にいくと、「背番号1、○○!!」とか「ゴーーール❕❕」とかしゃべってる人。あれが僕です。

ほかにもMCのお仕事現場は多岐にわたっていて、式典や発表会、ステージイベント、テレビ、オンラインイベント、果ては文化祭や運動会に至るまで、人が集まる企画には必ずといっていいほどMCがいます。

そんな「MC」というお仕事は、学生時代からかなり身近にあるポジションであり、割と簡単に見られがち。「ちょっと司会だけお願い。」そうやってお願いされたことやお願いしたことも多いのではないでしょうか?

実は、僕もそうでした。

けれど、仕事としてするようになってそんな簡単なものではなくめちゃめちゃ難しく奥深いものなのだとわかったんです。
今日はそんなMCの難しさ奥深さについて、少しご紹介しようと思います。


MCの名前わかりますか?


みなさんが最近行ったイベントやお祭りをまずは思い浮かべてみてください。もちろん、何かしらの目当てがあって行ったはずなので、ゲストや出演アーティストの名前はすぐに思い出せると思います。

仮にふらっと寄ったイベントだったとしても、ゲストのうち誰かしらのことは思い出せるのではないでしょうか。

では次に、そのステージで彼らにインタビューをしたり、ゲストを呼び込んだりしたMCの名前ってわかりますか?思い出せないか、結構思い出すのが大変ではありませんか?(もちろん、MC自身の名前を冠したイベント以外の話)

イベントの最初から最後まで関わり、誰よりもステージに出ていた時間は長いはずなのに…です。

「目立っているはずなのに目立たない。」これこそがMCの仕事の奥深さだと僕は思っています。


目指すは「自分以外の三方よし」


「目立っているはずなのに目立たない。」

これが起こる原因はMCが目指すゴールが影響していると考えています。MCとは「Master of Ceremony」の略。

だからこそMCの目指すゴールはいつだって一つ「イベントが盛り上がること」です。関わる全ての人達にとって「いいもの」にならないと、盛り上がったということはできません。

ゲストが「いいパフォーマンスができて、お客さんに喜んでももらえて、知名度も上がった。また出たい。」

スタッフが「トラブルなく無事に終わって、演出もうまくいった。また関わりたい。」

お客さんが「楽しかった。また来たい。」と思ってくれる。

ここまで行きつくために動くのがMCのお仕事なんです。「自分が」ではなく、常に「イベントが」を主語にして動き続ける、「自分以外の三方よし」を目指すお仕事だと思っています。



イベントのゴールキーパー


そんなMCが働くステージ上には様々な思惑が渦巻いています。一発やってやろうと意気込むゲスト、時間通りに進めたい運営、ステージ横で盛り上がり度合いを確認しているスポンサーさん。そしてそこは最初から最後までお客さんにじっと見られています。

そのステージの上で、MCはすべての交通整理をし、トラブル時には真っ先にフォローしてイベントをエンディングまで進めていきます。

その役割はまさにゴールキーパー。

自分が失敗すればイベントがストップしてしまうというプレッシャーにさらされながら、ゲストがゴールを決めやすいように場を冷まさないよう言葉をつなぐんです。

エースやヒーローになることはないかもしれないけれど、そこには細かな守りの技術や攻めの技術がぎっしりと詰まっています。



MCを肩書に


ここまで紹介してきたように、簡単に見えて、職人のような仕事を要求されるMC。「人前で話す」能力がオールラウンドに必要だからこそ、様々なタイプのMCさんが活躍されています。

笑わせるプロ、お笑い芸人さんに多い、攻めのMC。職業がら時間管理や聞きやすさが段違いのアナウンサーさんによる守りのMC。そういったいろいろなタイプのMCさんが、同じくいろいろな特徴をもつイベントとうまく結びつくことによって、毎日どこかでみんなが楽しめるイベントが生まれています。


けれど、専業ではなく様々な肩書の人ができてしまうMCだからこそ、MCと呼べないような司会が行われているのも事実。運営さんが一生懸命準備してきたイベントをグダグダにしてしまったり、盛り上がっているようにみえても、それは一部のお客さんだけのものだけにしてしまっていたり…。

もちろん原因はMC側だけでなく、一番最初に書いたとおり、世間的にMCが軽くみられがちだというところも大きく影響していると思います。

MCもゲストと同じ出演者の1人のはずなのに、ずらっとそろえたゲストの中で、MCだけはなぜかスタッフさんが担当しているイベントや番組…きっと1度は見たことがあるはずです。

まだまだ自分も駆け出しですが、そういう現場を見てしまうと無性に悲しく悔しく思ってしまうのです。

特に、MCと呼べないような司会が行われているのをみると、司会なんてそんなもんだと思われているような気がして、自分が毎回、工夫してチャレンジして悩んでいるものをなめやがって…とふつふつと怒りがわいてきます。

「MC業やっています!」と胸を張って言えるように、「肩書」とできるように頑張っていかないとな!と出会うたび思う出来事です。




これから

MCは誰でもやる可能性がある身近なものですが、適当にできるものではありません。何かしらのプレゼンターに選ばれたら準備する必要があるように、MCをやることになっても準備が必要だと思っています。

これから、日々、自分が学んだこと、気を付けていることを少しずつ書いていくので、みなさんがMCをすることになった時の準備に活用していただければ嬉しいです。



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