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「七騎落(しちきおち)」 その5

能楽協会主催「日本全国 能楽キャラバン!in 神奈川」公演として、2022年1月5日(水)、鎌倉芸術館小ホールにて、源平合戦の最中に生まれた親子のドラマに焦点を当てた名作、「七騎落【しちきおち/Shichikiochi】」を上演致します。主従の恩愛、親子の情愛に揺れ動く、主役の土肥実平の心情。親子の今生の別れと予期せぬ再会。そして祝宴の舞と、場面が移り変わる様を想像して楽しむ曲となっております。また和田義盛が源氏方につく場面も描かれ、源氏方旗揚げのきっかけもつかめます。
 狂言は、石橋山の合戦を語る名曲、「文蔵」を野村萬斎師に演じて頂きます。冒頭は古典芸能解説者、葛西聖司氏に見どころの解説をして頂きます。 能には、前方スクリーンにて現代語訳を投影しまして、より理解を深めることの出来る公演となっております。

というわけで、稀曲「七騎落」の解説をお話ししていきます!

⑤ 七騎落 5

 遠平を元の座に戻した実平は義盛にどうやって遠平を連れてきたのかを尋ねた。
 義盛は大庭の手勢と共に渚に討って出た所で浜辺にいる遠平に気付き、生け捕る様にして舟に乗せて連れてきたと語った。

⑦ 12.09.27 能知会 (49)

 実平は心から義盛に感謝し、頼朝達と共に酒宴となり(お酌の場面 )、義盛の所望で實平は舞を舞う。

⑧ 12.09.27 能知会 (58)


(写真2)
 その後頼朝は体制を立て直し、やがて平家を滅ぼし天下を取った。

と言う物語です。

 登場人物が多く、芝居として演じる事から謡い方が難しいので滅多に出ません。神奈川県の御当地曲なので私は何度かシテを勤めさせて頂きました。

 今回は観世喜正師にシテをお願いし、私は地頭を勤めさせて頂きます。
 来年1月5日、14時から大船駅近くの鎌倉芸術館です。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

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◇公益財団法人鎌倉能舞台HP http://www.nohbutai.com/

◇【日本全国能楽キャラバン! in 神奈川】「七騎落」 父子の愛―石橋山のドラマ~頼朝の旗揚げ~ 
◆日時 2022年1月5日(水)14時開演
◆開場 鎌倉芸術館小ホール(神奈川県鎌倉市大船6-1-2)
◆入場料 5000円(全席指定席)
◆演目
 講演「父子の愛-石橋山のドラマ」 解説 葛西聖司
 狂言「文蔵(ぶんぞう)」     シテ  野村萬斎
 能「七騎落(しちきおち)」 シテ 観世喜正/地頭 中森貫太

○チケット申し込みフォーム http://www.nohbutai.com/ticket/ticket.htm
○eプラス https://eplus.jp/sf/detail/3491600001-P0030001

◆能楽キャラバン㏋ https://www.nohgaku.or.jp/caravan2021/performance/detail/20220105_kanagawa?s=09

令和4年1月5日能楽キャラバン公演-A6-1


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