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【綿町ダイアリー】#35 営業許可証

連載日記『綿町ダイアリー』✏︎姫路市綿町でブライダルプロデュースとカフェを融合したブライダルカフェを運営しています。ウェディングプランナー&カフェマスターの二刀流の日々を綴ったエッセイです。

2022年8月24日。

無鉄砲に保健所に飛び込んでから2ヶ月。
今日、ようやく正式に保健所にやってきた。

提出書類を受理いただき、営業許可申請料16,000円と衛生保健管理の研修費用8,000円を支払った。

「早速ですが今日午後から実地検査しましょうか?早い方がいいでしょう!」

午後、2人の検査員が来られた。

無事、合格。
営業許可証が発行される事になった。

「お手元に届いたら、額に入れてよく見えるところに飾って下さいね!」

そして月末になり、営業許可証が届いた。

何だろう。
涙が溢れてくる。

僕は何の資格も無い人間だ。
百貨店で資格はいらなかったし、ウェディングプランナーにも資格は無かったから。

個人事業をやっていくには、ただひたすら一生懸命頑張って世間からの信用と信頼を得ていく他なかった。

何のバックアップもないから、お客様の笑顔のためだけに頑張ってきた。僕に限らず、フリーの人は皆そうだろう。

そんな僕が手にした初めての公的な許可証。僕がこの世にいる価値があると認められたような気がしたんだ。

しばらく僕はその許可証を眺めていた。
これまでの人生を振り返りながら。

そして、今の自分を見る。
コロナの影響、家族のこと、そして僕自身の不甲斐なさ・・・、色んな事が幾重にも重なり、今はいい状態ではない。

頑張るしかない。
でも頑張っても届かないこともある。

それでも、だから次があるんだ。

この営業許可証は、そんな僕の背中をグッと押してくれたような気がした。

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