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【綿町ダイアリー】#533 美味い珈琲を淹れるには

連載日記『綿町ダイアリー』✏︎姫路市綿町でブライダルプロデュース「スウィートブライド」と「綿町珈琲」と婚活サロン「姫路の縁むすび」を運営しています。ウェディングプランナー&カフェマスター&婚活プランナーの三刀流の日々を綴ったエッセイです。

家で珈琲を淹れる時は適当だ。

冷凍庫にある珈琲豆を目分量で取り
手挽きミルでガリガリと挽く。

マグカップの上にカリタのドリッパーをじか置きし
そこに一応それなりのフィルターをセットする。

そして、タイマーもスケールも無いから
自分の感覚だけでドリップしていく。

T-falは珈琲専用ポットと違い注ぎにくい。
注ぐはたからボタボタと周りに溢れるから。

そんな風に適当に淹れた珈琲だけど、
家で飲むと美味く感じるから不思議だ。

好きなカフェで好きな豆を買ってきて
そこのマスターの言われた通りに淹れてみる。

美味い!最高!
個人で愉しむにはそれでイイんだ。

珈琲なんて所詮はそんなものだ。

ただ、珈琲屋のマスターとしては、
商売でやってる以上そうはいかない。

常にキチンと美味い珈琲を提供しなきゃいけない。

じゃ、その場合はどうすればいいか。

鮮度の良い高品質の珈琲豆、
その豆に合う挽き目、
0.1g単位で測った豆の量、
それに合う全体の湯量、
ドリップの仕方と落ちきりの時間、

それらを感覚ではなくキッチリすることなんだ。

珈琲豆は、0.1g違うだけで味の印象が変わる。
適当でも美味いと言ったけど、実はかなり繊細だ。

だから珈琲屋は理系の商売かもしれない。

でも味覚は五感で決まるものだから、
その環境により決まるものでもある。

キャンプ場で淹れる珈琲は美味いし、
昼下がりに家で淹れる珈琲も美味い。

もちろんオシャレなカフェなら格別だろう。

そう思うと、
珈琲屋は文系の商売とも言える。

面白いね。

珈琲の正解は無限大であるように感じる。

珈琲屋は
変わり者じゃないとつとまらない商売だ。

オレ流がいい。

美味い珈琲は、たぶん自由なのだから。

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