見出し画像

リルケ作『若き詩人への手紙・若き女性への手紙』を読んで

この本との出会い

2024年の4月ぐらいに、仕事の関係でひどく落ち込むことがありました。
その落ち込む原因になったことはさておいて、落ち込みの中で、自分の弱点と向き合うことになりました。
以前から自分で、薄々と気がついていたのですが、
私は孤独な状態への精神的抵抗が低く、孤独感を感じると辛くなり、人とのつながりを求める という傾向があるという弱点に直面しました。

この弱点を克服したいと思いました。
ローンウルフとか、社会的孤立とか、マッチングアプリとか、同窓会とか、友達作りとか、馴れ合いとか、群れなきゃ何もできない人などの言葉が自分の思考に出てきましたが、弱点の解決には繋がりませんでした。

自分がこれまでの生活の中で知ってきた言葉と考え方では、孤独状態への精神的抵抗性を強化することはできないと思いました。

困ったことに、この落ち込んでいた時に友人に連絡し友人と食事をしましたが、その時も強烈な孤独感を感じました。
友人は私の話を聞いてくれました。
それでも私は孤独を感じていました。
自分の強欲さに驚き、なんだか分からなくなりました。

対・孤独状態 抵抗性 強化期間がスタートしました。

私がかっこいいと思う人(岡本太郎さんとか、オダギリジョーさんとか)は、みんなどこかで孤独な目をしている。
孤独と付き合いながら、創造性を爆発させていると目標を定めました。

私も対・孤独状態 抵抗性を強化し、マイスタイルを持った かっこいい大人を目指そうと思いました。

そこから
・なるべく職場でも人と話をしない
・友人にも連絡しない 
など孤独な状態を意識的に作り出し、孤独状態に慣れることで抵抗性を上げていこうと思いました。

でも孤独状態に負けて、人に話しかけに行ってしまいました。。。。
悔しかったです。自分の弱さを感じました。

カートコバーンを意識しようと思って、Nirvanaを爆音で聴きました。
孤立した人間が出てくる映画、例えばタクシードライバーを見ました。

そんな悪戦苦闘している時、新聞で
リルケ作『若き詩人への手紙 若き女性への手紙』が紹介されていました。

孤独な状態のエネルギーを、詩の形で発散させる人がいるのは、本で読んだことがありました。
このリルケ作『若き詩人への手紙 若き女性への手紙』には何かヒントがあるかもしれないと思って読みました。

感想:孤独はいいもの。困難に挑戦するんだ。

本の内容は若い男女からリルケに対して、孤独とか恋愛とかの悩みが相談され、リルケが答えていくという内容です。

リルケの返答が、個人的には最強パンチラインの連続です。

本を読んで、孤独は世間で言われているほど悪いものじゃないと考えることができました。

一方で、孤独な状態に耐えること、孤独を次の創造性に昇華することは簡単でなく、困難なことだということも気がつきました。

孤独であることはいいことです。というのは孤独は困難だからです。あることが困難だということは、一層それをなす理由であらねばなりません。

リルケ作『若き詩人への手紙 若き女性への手紙』p46,新潮文庫,H14

この文章を読んで、私はすごく嬉しい気持ちになりました。

孤独な状態が辛く、人とのつながりを求める一方で、孤独をより求めてしまう。
矛盾してめんどくさい私の感情をリルケに応援してもらっていると感じました。

この本を読み、孤独な状態にいて、困難なことに挑戦している自分気持ちいいいと感じるようになりました。

本で買っても400円もしないぐらいなので、孤独感に悩んでいる人におすすめの一冊です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?