【道徳マップ】第5回 道徳マップ実践会の振り返り

やっぱり、道徳は先生の授業力や学級経営力を高めてくれますね。
先生方と話せば話すほどに、道徳の可能性を感じています。

今回は、昨日行った全国の先生方を対象にしたオンライン勉強会「第4回 道徳マップ実践会」の振り返りです。

この記事で、毎週行っている「道徳マップ実践会」に参加している先生の振り返りと、参加されていない方にも、いじめをなくすために道徳授業を活用する方法をお伝えします。

道徳は、先生自身を成長させてくれる。
いじめをなくすためにはどうしたら良いか?を考えてからすぐに、道徳の可能性に気付きました。ですが、子ども達の成長を促すには、先生の成長が不可欠です。知識を得る事だけでなく、自分の中の無意識の価値観に気付きアップデートするためにも、一つの物差しとして道徳を活用すると、成長を加速させることができます。
それは、先生自身の成長は、子ども達の笑顔に直結しますから、とても効率良く効果的な学びの場と言えます。

「道徳マップ実践会」は、毎週行っている「いじめと不登校をなくすための週刊安全基地学級」とは別に、私が開発した「道徳マップ」のトライアルとして始めました。

実際に先生方に「道徳マップ」を活用した授業した振り返りっています。今では、道徳授業だけでなく学級経営についてのアドバイスを行っています。

今回のポイントは以下の3つです。

1.授業のねらいが、終末へとつながる
2.子ども達の見取りを、発問へつなげる
3.実践された先生の感想

1.授業のねらいが、終末へとつながる

一人目の方は、他の人が考えた伝記をベースとした指導案を、道徳マップへ落とし込んで授業した振り返りでした。
授業としては素晴らしかったのですが、終末発問での子ども達の書いたものに不満がありました。
普段とは違った「キレイな文章」が多く、もっと自分の言葉で書いて欲しかったようです。

道徳マップと板書を見ながら解説を聴いて感じたのが、授業として完成していること、元の指導案を作成した先生の指導案以外の発問がどうだったかや学級経営について気になりました。
授業は素晴らしかったのですが、一人目の方の思いがねらいに反映されていませんでした。

子ども達に自由に考えて欲しかったのなら、ねらいから伝記の人物の記載を外すべきでした。人物の記載があれば、それに引っ張られてしまうのは仕方がない事ですからね。

道徳で大切なのは、ねらいです。
ねらいが、終末へとつながっていきます。

ねらいは道徳の根幹です。
ですが、ねらいの作り方、を学んでいる先生は少ないです。
特に、実践しながら学んでいくものだと考えているので、振り返り学んでいく事が大切ですね。

2.子ども達の見取りを、発問へつなげる

二人目の方は、厳しく指導して欲しい、との事だったので、厳し目にアドバイスしました。「道徳マップ」の目的の一つは道徳の苦手意識をなくすことなので、今までは褒めて承認することを主としていて、子ども達との関連付けはあまり行ってきませんでした。
作成した「道徳マップ」は素晴らしく、十分な完成度で、多くの先生方を満足させるものだと感じましたが、あえて厳し目にアドバイスしました。

内容項目が「規則の尊重」だったのですが、子ども達の実情を聞くと、十分に規則を守れていますが、テンションが上がってしまうと守れなくなってしまう子がいるそうです。
そうであれば、子ども達はすでに規則を理解しているのですから、キレイな道徳では子ども達の変容は促せません。テンションが上がってしまった時でも規則を守れるように、もし規則を破ってしまってもやり直しができるよな発問が大切です。真面目な子は自分を律しすぎて苦しむケースもあれば、小さな先生を作り出してしまうことにもなりますからね。

発問は、子ども達の見取りから作り出す事が大切です。
どんなに素晴らしい発問も、子ども達の実状と乖離していては意味がありませんからね。

他の教科に比べて、道徳は授業者の裁量が大きく与えられています。だからこそ、子ども達に伝えることは、まずは自分事として捉えながら、子ども達の実情に合わせる事が大切です。
まあ、いうのは簡単ですが、自分で気付く事は難しいものです。だからこそ、このような学びの場が大切です。

3.実践された先生の感想

・道徳マップを用いることで、他の先生の指導案でもスムーズに授業を行う事ができた。
・その指導案は道徳マップにすっと入ったので、流れがあるのを実感できた。
・指導書だと、発問がジャンプして子ども達の実情に合わない時があるので、合わせる事の大切さを実感できた。
・自分の考えが浅いな、感じました。
・厳しくアドバイスしてもらえたので、学び深かったです。
・他の人の振り返りを聞くのが、とても勉強になります。

感想にもあるように、道徳は、先生自身を成長させてくれます。
道徳マップを用いて、流れを視覚化しながら振り返る事で、問いが明確になり、考えることで、ただ教えられたのとは違い、実感を持った学びを得られる事ができます。

もちろん、一人でなんでもできる!というのは難しいでしょう。でも、実践会を通して、「誰かに教わる経験をする。」からこそ「誰かに教える事ができる」のですから。

ここまで読んで、どうでしたでしょうか?実際に参加されていなくても、雰囲気を感じ取っていただけたら嬉しいですし、感想や質問をコメントしていただいたり、いいねしてもらえると喜びます。

今のところ「道徳マップ実践会」では新規メンバーの募集は行っていませんが、noteに振り返りを投稿していきますので、フォローしていただき最新情報をいち早く手に入れていただければと思います。

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