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サッカートレーニングのためのピリオダイゼーション(特定の段階ではなく、シーズン全体にわたり、サッカー選手の最適なパフォーマンス目標を明確に示すものでなければならない)

サッカートレーニングのためのミクロサイクルの提案

あらゆるトレーニング状況において、コーチの計画的な見通しと選手の要求に基づいてピリオダイゼーションプログラムを計画すべきです。

マクロからミクロまで、ピリオダイゼーションは、特定の段階ではなく、シーズン全体にわたり、サッカー選手の最適なパフォーマンス目標を明確に示すものでなければなりません。

実際、サッカーチームのレギュラーシーズンはおよそ10ヶ月続き、多くの場合、1週間に2試合を行うため、サッカーチームは、周期的な試合スケジュールをもたないほかのスポーツのように、段階によって異なるパフォーマンスではなく、シーズン中は常に一定のレベルのパフォーマンスを保つ必要があります。

トレーニングの基礎知識:超回復

トレーニングによって筋肉がより太く強靭に生まれ変わる事を「超回復」と言います。

筋肉の損傷はトレーニング後に筋肉が熱をおびたり、軽い痛みを感じたりする「バーニング(Burning)」や筋肉中の血流が増大し、一時的に膨張する「パンプアップ(Pump up)」、の他、よく知られた例として、トレーニングの翌日や翌々日まで痛みが残る筋肉痛などによって体感されます。

こうした身体の反応は、トレーニングによって筋肉が傷ついた証であり、同時に、回復に向けて準備が始まっていることを示すものです。

トレーニングの頻度は?

あまりに頻繁にトレーニングを繰り返していると回数や重量がかえって低下してしまうことがあります。

十分に回復し、身体が充実したタイミングを見計らってトレーニングに臨むのが理想です。

筋肉は48~72時間で回復すると言われており、一般的には2~3日間の回復期間をおいて次のトレーニングに移ると良いとされています。

しかし、トレーニングに習熟し、重い重量を正確なフォームで行えるようになると、1回のトレーニングがより密度の濃いものとなり、長い回復期間が必要になります。

なぜならば、筋肉以外にも骨や靭帯、そして神経系の疲労も考慮する必要があるからです。

上級者ほどトレーニングの頻度が低かったり、他の部位に休養を与えるために、毎回異なる部位をトレーニングしているのはそのためです。

競技におけるパワー出力

パワー出力は競技における成功の本質的構成要素であると考えられています。

パフォーマンスとパワー発揮は、効率の良い神経筋系プロセスによって主としてもたらされ、また、レップの質が疲労によってマイナスの影響を受けてはなりません。

したがって、このトレーニング期では、ウェイトリフティング動作のレップ数は通常1~3であり、休息時間は最低でも3分とします。

強度(トレーニング経験のある選手の最大挙上重量あるいはその近似値で完了されるリフトの数)を優先するために、量(総挙上重量、すなわちセット数×レップ数)も減少させます。

このようにすれば、疲労をうまくコントロールしつつ、パワー出力を維持または向上させることが可能になります。

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