脳に関する2つの誤解
私たちは
日常の中で
「知能」や「脳の使い方」
についての話をよく
耳にします。
しかし、その中には
科学的根拠のない誤解
が含まれていること
もあります。
ここでは、
代表的な2つの誤解について
考えてみましょう。
1. 知能は固定的である
「天才かどうか」
「才能があるかどうか」
など、私たちはつい
他人や自分の能力を
固定的に考えてしまいがちです。
しかし、このような思考は、
自分の人生を変える責任
から逃れるための
一種の防衛反応だと
指摘されています。
デイヴィッド・シェンクの考察
によれば、
知能や能力は
固定的なものではなく、
努力や環境によって
大きく変化する
可能性があります。
私たちは
潜在能力を
持っていますが、
それを発揮するには
努力や工夫が必要です。
才能や天才性を理由に、
自分の可能性を
制限するのは
もったいない話です。
2. 人間は脳の10%しか使っていない
この話を
聞いたことがある人
は多いでしょう。
しかし、
これは根拠のない
都市伝説です。
この誤解の起源は、
ウィリアム・ジェームズが
「人間のエネルギー」を
語る中で述べた言葉や、
1920年代に?
心理学者カール・ラシュレーが
行った脳の研究にある
とされています。
彼は
ラットの脳を使った実験で、
脳の一部が使われていない
ように見える結果を
誤解してしまった
可能性があります。
さらに、
初期のPETやMRI検査の結果を
誤解した素人が、
「人間の脳は一度にわずかな部分
しか使っていない」と
広めてしまった
とも言われています。
しかし、
神経科学者の
デイヴィッド・イーグルマンは、
この考えに対し
辛辣に反論しています。
つまり、
人間は常に
脳全体を活用しており、
特定の部分だけを使っている
わけではないのです。
まとめ
これらの誤解は、
長年の誤った解釈や
情報の広まりによって
生じたものです。
しかし、
正しい知識を持つことで、
自分の可能性や
能力をよりよく
理解できるようになります。
知能は固定的なものではなく、
努力次第で変えられるものです。
また、私たちの脳は
常にフル稼働しており、
日々の生活や学びに
重要な役割を果たしています。
次に「脳」や「知能」について
話を聞くときは、
科学的根拠に基づいた情報か
どうかを意識してみてください。
それが、
より良い未来を築くための
第一歩となるはずです。