感情を排除して数字で考える
質問箱にこんな質問が寄せられていました。
答えは「そんな無駄なことはしないでさっさと捨てた方がいい」です。いや、お前いつも歪みを利用しろと言ってるじゃないかと思うかもしれません。もちろん歪みを利用してお金を稼ぐことは大切ですが、それと同じくらい感情を排除して数字で考えることは大切です。
こちらは東洋経済新報社が『CSR企業総覧（雇用・人材活用編）』掲載の平均年収を年間総労働時間で割り各社の「計算時給」を算出したデータです。1位の三菱商事が8,518.9円。それにヒューリック、伊藤忠商事が8,040.9円、7,634円と続きます。
私はこういった時給が高い会社ランキングを大学3年生のときに見たのですが、感想は「思ったより低いな」でした。私は学生時代にこのブログやその他SNSの仕事をしていたとき、時給5,000円以下の仕事はしないと決めていました。私は滅多に外部から仕事を引き受けないのですが、たまに来るときはこの時給5,000円を基準にしていました。自分で仕事をするときも同じでした。
ここで大切なのは時給の考え方です。昔、塾講師や飲食店でアルバイトをしていましたが、そのときは時給1,000円といったように1時間働いていくら貰えるかは固定されていました。1時間でどんなに一生懸命働いても、逆にどれだけミスしようがサボろうが、貰える金額はぴったり1,000円です。私はこの1時間1,000円という契約をコントロールできません。一方で自分で仕事をする場合は異なります。
例えば3,000字で報酬が3,000円の依頼を受けたとしましょう。3時間で書き上げれば、時給1,000円になります。しかし書くスピードが向上し1時間で書ければ時給3,000円、30分で書けば6,000円と、能力が向上すれば計算時給をどんどん上げることができるのです。詳しくはこの記事で解説しています。
ちなみにいま私は自分の時給を1万円で計算しています。仕事終わりや週末に自分の仕事をするときは1時間作業するなら1万円の利益を、2時間なら2万円、30分なら5,000円の利益を生めるように工夫しています。そして現状この数値目標は余裕を持って達成できています。大切なのは感情を排除して自分の時給を計算する、つまり数字で考えることです。
冒頭の話に戻ります。メルカリで不用品を300円で売るのはどうかと質問が来ていました。ちなみに300円というのはメルカリの最低出品価格です。ではこの場合の時給を考えてみましょう。
例えば300円で使わなくなったネクタイを売るとします。まず手数料10%が引かれ、270円になります。もっとも一般的で小型の荷物を発送する方法の「らくらくメルカリ便」のネコポスは、1kg以内A4サイズ、厚さ3cm以内の荷物が送れます。送料は175円なので、手元に残るのは270-175=95円です。
仮に自分の時給を1,000円と仮定すると、メルカリでネクタイを300円で売るという作業を5分で終えないと赤字になります。1,000円÷60分＝16.67円/分なので、5分あたりの報酬は83.35円、6分あたり100.02円。利益が95円なので5分で終えないと赤字です。
では5分で全ての作業が終えられるかというと、答えはNOです。今まで400以上の商品をメルカリで売ってきましたが、初めて出品する商品は写真の撮り方を何パターンか試す必要がありますし、紹介文をいくら短くてもパッと考える必要があります。さらに購入者とのやり取り、梱包、コンビニまで持って行って発送の手間も考えると、決して合計5分には収まりません。どう頑張っても時給換算で赤字になるわけです。なので結論としては赤字になるくらいならさっさと捨ててしまった方が得、ということになります。
私がよく証券口座などのキャッシュバックキャンペーンをお勧めするのは、これが時給に見合っているからです。例えばどこかの証券会社の口座開設キャンペーンで4,000円のキャッシュバックが受けられるとします。最短5分で口座開設が終わります。入金や1 取引などの条件があったとしても、どんなに時間がかかっても合計30分で終わるはずです。すると30分で4,000円を得たので、時給換算8,000円になります。大学生や若手社会人からすれば悪くない数字です。サラリーマン界最高時給の三菱商事ですら8,518.9円なのですから、いい勝負です。こうして自分の時給を計算して、それに見合う歪みを利用するトレーニングを積むことで、いつかコツを掴んで大なり小なり自分の仕事に活かす、もしくは商売を始めれば、さらに大きなリターンが得られると私は考えています。ちなみにこうした証券口座のキャッシュバックキャンペーンなどの歪みは、私のインスタのプロフィールのハイライトで「○月の歪み」と題して毎月まとめています。(インスタはこちらから)
大切なのは感情を排除して数字で考えること、これに尽きます。愛着があるから捨てられない、もったいないから捨てられない、全て数字で考える上では無駄な感情です。何から何まで数字で割り切れとは言っていません。少なくともお金に関係する話は、感情は脇に置いておいて、数字で語るべきだと私は言いたいのです。
数字で合理的に客観的に物事を考える力は、ないよりあった方が有益です。ぜひ小さなところから考える習慣を始めてみてください。
質問はこちらから。主に僕のインスタで回答しています。
いくらなんでも安すぎる......！
— 意識高い系中島 (@Nakajima_IT_bot) January 27, 2022
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最強になるために生きています。大学4年生です。年間400万PVのブログからnoteに移行しました。InstagramもTwitterも毎日更新中！