【書評】『東京バンドワゴン ハロー・グッドバイ』小路幸也(小説)
(作品の内容を含みますので、少しでもネタバレしたくない方は
ぜひ作品を読んでからお越しください)
17作目である。
「東京バンドワゴンシリーズ」は、もう17作目なのである。
・・・彼らと共に、私は17歳、年を取ったということになる。
1年に新刊が1冊出て、登場人物も一つずつ年を重ねるという作品だからこそ生まれる味わいだ。
そして何より、継続して書かれているからこそ起こるミラクルである。
この物語は東京の下町にある「東京バンドワゴン」という一風変わった名前の古本屋(カフェ