【書評】『一号線を北上せよ』沢木耕太郎(紀行文)
いきなり話が逸れるのだけれど、先日、沢木耕太郎さんの講演を聴く機会があった。
姫路で行われた「第25回司馬遼太郎メモリアル・デー」における講演で、タイトルは「紀行の方法―司馬遼太郎を中心として」というもの。
司馬遼太郎さんの『街道をゆく』を引き合いに出しつつの、ユーモア溢れるお話だった。
その中で、司馬遼太郎の紀行文のすごいところは、「ただ、今、旅をしている」ということだけで書くのではなく、
歴史の知識など、4つぐらいの層を縦横無尽に行き来しながら文章を書かれているところ、と