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手数料計算にほぼ必ず使われるレーマン方式の見方【M&A日記】

私が知っている中で、レーマン方式を用いていないM&A会社はいない。
なので、その計算方法は相談前に知っておいてもらった方が良いかもしれない。

こちらが最も一般的なレーマン。
会社によっては少し異なるところもあるが大きくは変わらない。

取引額の5億円までの部分・・・5%
取引額の5億円を超え10億円までの部分・・・4%
取引額の10億円を超え50億円までの部分・・・3%
取引額の50億円を超え100億円までの部分・・・2%
取引額の100億円を超える部分・・・1%

これを見て、パッと計算できる人は少ない。
私もはじめて見たときはよくわからなかった。
「部分」というのがポイント。

例えば20億円なら、
①0~5億円までの5億円
②5億円~10億円までの5億円
③10億円~20億円までの10億円
という3つのパーツに分けることになる。
この3つのパーツそれぞれに、上記の表に当たる料率を掛ける。

①の5億円に対して5%=2500万円
②の5億円に対して4%=2000万円
③の10億円に対して3%=3000万円
2500万円+2000万円+3000万円=7500万円

手数料は7500万円ということになる。

注意すべきは、M&A会社によってこの料率を掛ける金額=取引額の抽出方法が違うこと。
株価20億円で会社を譲渡したとして、株価レーマンという方式を用いる会社なら、上記の計算の通り7500万円となる。
一方で総資産レーマンという方式を用いる会社の場合、この株価20億円に、譲渡される会社の負債を合算した金額を取引額と呼び、それに料率を掛けることとなる。
後者の総資産レーマンの方が手数料は高くなる。

国内のM&Aの殆どは5億円以下の金額で取引されている。
なので、基本的には5%を手数料として考えておけば大きくはずれない。

また、M&A会社によって最低報酬額の設定が異なるのでそれも要確認。
例えば最低報酬が500万円なら、仮に取引額が5000万円の場合、5%なら250万円だが、それは最低報酬を下回るので、手数料は500万円ということになる。


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