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会社の価格はいくら?【小学生の息子でも理解できるように説明してみる】

前回の記事の例から続ける。

私は200万円/年の利益を出せてかつ、1000万円の貯金を持つ会社を所有している。
この会社がいくらで売れるかを考えてみる。

私はサッカーボールを持っている。
4000円で購入したけど、1年使ったので相応の汚れと傷ができている。
破損はなく、まだまだサッカーボールとしては使うことができる。
このサッカーボールは2年使うと壊れて使えなくなる。

この条件を踏まえると、サッカーボールの価格はいくらだろうか。

答えは、「答えはない」だ。
その理由は以下の通り。
サッカーボールを既にたくさん持ってる鈴木君は価格を10円とした。
サッカーボールを持っていなく、新品を買うお金を持たない山田君は2000円の値段を付けた。
このように、人によってモノの価値は変わるのだ。

とはいえ、このサッカーボールが10万円になるのかと言えばならないし、10円は安すぎる。

  • 新品の価格が4000円であること

  • 1年使っているため、相応の汚れと傷があること

  • 機能的には問題がないこと

  • 2年で壊れるものであること

これらの条件を踏まえると、まず2年たつと壊れるので2年で価値が0円になると考えられる。
1年使っているので、なら半額の2000円?
まだ使えるし、でも2000円で汚れたサッカーボールをわざわざ買うかなと考えると、1000円~2000円ぐらいかな、という感じでなんとなく値段を決めることになるだろう。

モノの場合はこのように判断するが、会社の場合は利益をいくら出せるかということと、どれだけの貯金を持っているかで考える(※1)。
利益をいくら出せるか、をもとに「会社の価格①」を決める。
どれだけの貯金を持っているか、をもとに「会社の価格②」を決める。
この二つを足し合わせた金額が、会社の価格だ。

「会社の価格②」は簡単な話。
私の会社から1000万円の貯金を買い取るとして、あなたならいくらなら買うか?
1000万円以下だろう。
1000万円のために1000万円より高い金額を出すのは理屈が通らないし、安いならお得だ。
一方で、私は1000万円をいくらでなら売るか?
1000万円以上だ。
1000万円を1000万円未満で売るのには意味がないし、それより高いなら得することになる。
結局は売り手、買い手の両社が相容れる価格は1000万円ということになる。
なので、貯金額はそのまま「会社の価格②」となる

「会社の価格①」については少し考えが必要。
毎年200万円利益が出る会社。
10年たてば2000万円になるし、20年なら4000万円になる。
将来的にこのような利益の獲得が見込まれているものにいくらの値付けをするか。
これにも答えはないが、買う側の目線で考えると、2~4年分ぐらいの金額なら買いたいと言われることが多い。
なので相場の価格を出そうと思うなら、利益の2~4年分を「会社の価格①」とする。
基本的には相場より高くなればなるほど買い手の候補は少なくなるので売りづらくはなるが、売るか売らないかはあくまで個人の判断。

会社の価格①が200万円×2~4=400~800万円。
会社の価格②が1000万円。
会社の価格①+会社の価格②=1400~1800万円=会社の価格

こんな感じで会社の価格は考える。

(※1)これを年倍法という

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