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「経営相談」について私なりの定義【M&A日記】

M&Aの仕事をするならば経営相談に乗れたほうが良い。
経営相談に乗るというのは具体的に何をすることか。

私の中では、優先順位付けのお手伝いをすることだと考えている。

相談されるということは何かしら課題があるということ。
多くの課題には一つ以上の対策がある。
M&Aに関連する一般的な課題で言うと、後継者不在。

後継者不在という経営課題に対して、当社はM&Aという選択肢の実現を支援するが、選択肢がM&Aしかないのかというとそんなことはない。
社内から後継者候補を選別することもできるだろうし、身内から選別することもできるだろうし、外部からプロ経営者を招聘することもできる。
複数の選択肢がある。

他の選択肢と違い、M&Aの場合は同時にオーナーとしてのポジションも手放すことになる。
なのでオーナー経営者にとっては、ご自身の立場が一変するし、会社にとってもオーナーが変わるということで、より大きな変化に繋がる可能性が高い。

故に、M&Aはかなり思い切った選択肢であり、優先順位はむしろ低いと考える。

・課題の対策になりうる選択肢をまずは明らかにし、
・各選択肢の想定効果、実現可能性・難易度等を検討し、
・各選択肢に優先順位を付ける
というのが経営相談だと考えている。

私としてはM&Aを選択してもらわないことには仕事にならないが、そこに闇雲に向かうことはない。
何故なら、私の会社の目的は中小企業の成長に貢献することであって、M&Aに優先する選択肢があるのであれば、それを選択してもらう方が当社の目的に近づく。
その場合に仕事にならないとしても、目的には適う。

他に優先すべき選択肢があるにも関わらず、M&Aを推奨する営業担当者がいたとすれば、優先しているのは自身の成果ということになる。
これは顧客主義に反するし、M&Aの先にある日本社会への影響などを無視した行為でもあるため、M&Aの推進を目的にはしていない当社からすれば絶対NG。

色々な経営課題に対して経営相談に乗ることのできる会社として、少しずつM&A以外の当社としての支援可能な選択肢も増やしていこうと進めているところ。

引き続きよろしくお願いいたします。

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