見出し画像

「安楽死」の是非を問う衝撃作。森鴎外の『高瀬舟』③

いつも私の記事をご覧くださり、ありがとうございます!

定期購読マガジン「仲川光🌸文学入門①近代文学」、6月度第3回を公開させていただきます!


この記事がいいな!と思った方、続きが読みたいと思った方は、ぜひ定期購読マガジンの方をご検討くださいね。↓↓

※単体の有料記事だと250円。
※定期購読マガジンですと1ヵ月980円。(約8記事分)
※単体記事で8記事買うと2000円になるため、継続購読であれば、圧倒的に定期購読マガジンがお得です🌸
※定期マガジンに加入すれば、その月の記事がずっと読めますが、加入しないと、その月の記事は読めなくなってしまいます💦
6月分の購入を検討されている方は、お早めにどうぞ💖



6月第1作目には、森鴎外の短編小説、『高瀬舟』を取り上げます。

森鴎外といえば、夏目漱石と並んで、日本の文学界に大きな影響を与えた人物です。

『高瀬舟』は、安楽死の是非を問う衝撃作。

本職が軍医である鴎外らしく、新しい歴史小説の領域を開拓した名作です。



森鴎外「高瀬舟」

安楽死の是非を問う、衝撃の短編歴史小説


森鴎外(1862~1922)

島根県生まれ。
本名、森林太郎。小説家、評論家、劇作家、陸軍軍医、官僚。
東京大学医学部を卒業後、陸軍省に入省し、ドイツに四年留学。
帰国後は、軍医生活のかたわら創作活動に励み、明治・大正を代表する作家となった。
晩年に、帝室博物館(現東京国立博物館等)総長や帝国美術院(現日本芸術院)初代院長なども務めた。
代表作品:『舞姫』『ウィタ・セクスアリス』『山椒大夫』『高瀬舟』など


【書き出し】

高瀬舟は京都の高瀬川を上下する小舟である。

徳川時代に京都の罪人が遠島を申し渡されると、本人の親類が牢屋敷へ呼び出されて、そこで暇乞いをすることを許された。


※あらすじは、前々回の記事をご参照ください♪↓↓


【解説】


・森鴎外が「安楽死」をテーマにした理由とは?

「安楽死」とは、現在でも議論が分かれるもの。

そんな難しいテーマを小説のテーマにした理由は何だったのでしょうか。


理由1:「翁草」への興味・関心

前回の記事でも触れましたが、鴎外は神沢貞幹の『翁草』を読んで、実際に江戸時代にあった「安楽死」事件を知り、『高瀬舟』を執筆しました。

作家として、テーマに深く惹かれる部分があったのでしょう。


理由2:長女・茉莉の百日咳


ここから先は

2,416字
この記事のみ ¥ 250
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が参加している募集

#読書感想文

190,092件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?