出生前診断ー我が家の決断✨
時々話題になる出生前診断、皆さんどうされていますか?
「生命の選択になるのでは?」と批判がある一方で、赤ちゃんを妊娠すると必ず考えることになる検査かと思います。
少しシリアスな話題ですが、私の周りでも妊娠・出産する方が増えてきたので、取り上げさせていただきます。
出生前診断とは
出生前診断とは、お腹の中の胎児の健康状態をあらかじめチェックする検査です。
最近メジャーなNIPT(新型出生前診断)とは、出産前に、胎児の染色体異常の有無を検査する検査法のひとつです。
特に、染色体異常の疾患となる21トリソミー症候群(ダウン症候群)などの胎児の発見に繋がりやすいです。
そのため、出生前診断とは、「ダウン症のような障害児かどうかをチェックするための検査」のようなイメージも持たれています。
検査の結果によっては赤ちゃんを産む、産まないの選択を迫られることから、賛否が分かれることもある検査です。
出生前診断を受けなかった我が家!
我が家の場合は、「出生前診断をしない」という決断をしました!
最近の流れでは少し珍しいのかもしれませんが、「障害があろうがなかろうが、一度授かった命ならちゃんと育てよう」という話になっていたからです。
産むと決めているのなら、わざわざ診断するのも徒労というか、あまり意味がないことかな、という風になったのです。
また、仮に障害が分かったとして、出産まで悶々と過ごしてしまう可能性があるのも、あまり気が乗りませんでした。
幸いにして、我が家に生まれてきた子どもは二人とも健康そのものでした。
トラブルもなく、元気に生まれてきてくれたことに、今でも感謝しています。
生まれてくる前に障害が分かったらどうする?
もし、出生前診断で、生まれてくる子どもに障害があると分かったらどうするか?
あるアンケートによると、約9割の方が中絶を選ぶそうです。
中絶の理由にはそれぞれの事情がありますが、「経済的に障害児を育てられないから」という理由が多いようです。
「共働きで余裕がない」という方、「予期せぬ妊娠なのに、障害まで持っていると重すぎる」という方、様々な事情のご家庭があるかと思います。
ただ、そういう方がいるからこそ、我が家のように何も問題がなく、受け入れ体制のある家であれば、たとえ障害があったとしても受け入れて育てよう、と思っていました。
出生前診断を受けなかった私の両親
私が出生前診断を受けない決断をしたのには、両親の影響も大きかったと思います。
両親は私達兄弟を産む際、なんと一度も出生前診断をしなかったそうです。
今のように検査がメジャーでなかった、という理由もあるかもしれませんが、1番の理由は、「我が家を選んでお腹に宿ってくれた時から、親としての責任があると思っていたから」でした。
たとえ障害があったとしても、それはその子の個性、その子の運命なのだろう。
であれば親は、障害を受け入れて、精一杯サポートするのみ。
そんなナチュラル思考の親だったからこそ、私も同じ決断をできたのかもしれません。
時々、「性別を調べずに出産後までのお楽しみにする」という方がいらっしゃいますね。
障害の有無を調べないのは、方向性としては、それと同じような気持ちだったかもしれません。
(なお、医療機関においては出生前診断が推奨されているところもあります。
「産む事は決めているが、障害の有無を把握し、産後に備える必要がある」という考え方で検査を受ける場合も、もちろんあると思います。)
障害児の受け入れに悩む人も
「出生前診断を受けない」という我が家の選択を、先ほど紹介しました。
しかし、実際は「障害のある可能性があろうがなかろうが、気にせず受け入れる」という決断には、勇気と胆力がいる事と思います。
ある程度の経済的安定や、家庭でのサポート体制も必要になります。
そのため、どうしても障害児の受け入れは難しい、と悩む方がいるかもしれません。
出生前診断を受ける前に知っていただきたいポイント3点!
出生前診断を受ける方に、事前に知っておいていただきたいポイントは次の3点です。
①障害の有無が判別できる段階では、胎児は自分の意思で動いている
出生前診断をする期間は主に10〜16週です。
中絶の場合、少なくとも21週までには結果を出し、決断しなければなりません。
ただ、21週というのは、胎児はかなり大きく育っており、ある程度自分の意志で動いています。
エコー動画を見るだけで既に可愛い!という方もいますよね。
②倫理学的には「命の選別」にあたる可能性がある
産む、産まないの選択を医学的にできるようにはなりましたが、倫理学的には「命の選別」にあたる危険性があると言われています。
歴史上、人間の手で産む、産まないをどこまで決めて良いのかは、常に悩まれてきました。
「経済的な貧困」や「母体の健康維持」という場合以外は、堕胎という決断は人1人の命がかかっており、重いものです。
③障害があってもなくても、子どもは天使
たとえ障害があっても、生まれてみると子どもは変わらず可愛いもの、と多くのご両親が仰います。
ダウン症学会においても、「ダウン症は病気ではなく、一つの特性のようなもの」とされています。
これから先の不安もありますが、次にいつ子どもを授かれるかは誰にも分かりません。
お子さんとのせっかくのご縁を大切にしていただきたいとも思います。
これらの事を知った上で、よくよく考えていただければ幸いです。
もし自分が中絶を迫られていたら?
想像を絶することですが、考えてみました。
もしも私が、出生前診断を受けて子どもの障害が分かったとして、受け入れが不可能な家庭だったら?
経済的な理由や母体の健康上、やむを得ずに中絶になったら?
きっとすごく自分を責めたと思います。
(誰のせいでもないのですが、自分を責めがちな母親は多いと思います)
それでも、縁あってお腹に宿ってくれた子に語りかけ続け、なんとか供養してあげたいと思うでしょう。
我が家を選んでくれてありがとう。
お父さん、お母さんは事情があって今回受け入れる事ができなくてごめんね。
今度はちゃんと受け入れてくれるところを選んで、幸せになってね。
そんな風に語りかけるだけでも、何の言葉もないよりは全然マシだと思い、毎日祈り続けるかもしれません。
そして、その子の分まで、日々の生活をしっかり頑張ると思います。
どんなママだって悩む
子どもを産むにしても産まないにしても、悩まない母親なんていないと思います。
母体を優先するために、泣く泣く赤ちゃんとサヨナラする事だってあります。
厳しい環境を覚悟して、産む決断をする方もいます。
それは、私達女性がそれぞれ経験する問題ですし、1人として同じケースはないでしょう。
1人で悩み苦しみ続けず、時には誰かを頼ってくださいね。
まとめ
出生前診断という重いテーマを考察してみました。
どんな事情があっても、できる限り子どもを受け入れる道は探りたいものです。
それでも、どうしても叶わないならば、しっかりと供養の思いを向けてあげること。
決して残りの人生を、自分を責め続けるだけで終えるのではなく、過去を教訓とし、未来に向けて前進すること。
そうしたマインドが大切なのではないかと思います。
この記事が、誰かの参考になりましたら幸いです。
最後までお読み下さり、誠にありがとうございました。
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