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サブカルチャーは作られた文化

大学や研究対象になるものをメインカルチャーといい、それ以外をサブカルチャーという。

それは間違い。

カルチャーにメインもサブもない。
あるのはカルチャーかブームの違いだけ

カルチャーにならなかったものはブームとして終わりを迎え、ブームとして留まらなかったものがカルチャーへと醸成されていく。

例えば、平安時代に書かれた源氏物語や枕草子。

平安時代に書かれたものとして今では、学問として研究すべきものとして重宝されているが、書かれている内容は、今のティーンズコミックと何ら変わりはない。こんな事を言うと研究している人や好きな人はよくわかっているはず。平安時代にブームで留まらなかったから後世に文化として残った

メインカルチャーとサブカルチャーの立ち位置で考えれば、大学でティーンズコミックを研究し始めるとメインカルチャーに昇格するだろう。ティーンズコミックに関する論文をたくさん書いて、研究者が増えていけば、学会ができ、そしてティーンズコミックは晴れてメインカルチャーの仲間入りとなる。

それを「馬鹿なのか」とあざ笑うことは許されなくなる。

学会が無いだけで、オタクたちが夜な夜な好きなアニメやアイドル談義に花を咲かせることも、そこに科学的手法でアプローチがなされていば研究と言える。

カルチャーとはそもそも何か?

文明は自分たちの生活と密接に関わり、そして成長発展するが、文化はなくとも生きていける。ただし、合理的な文明社会において文化に触れていることが人間が人間らしさを保てる唯一の方法だ。

文明は理性的なものに対して、文化は感情的なものだ。

要するに「好き」かどうかという感情に左右される。

理屈ではない。大学や研究で後から理屈をつけているだけだ。

カルチャーは研究するよりも、それ自体を楽しんたほうがいい。
ブームもそうだ。

だから、メインだのサブだのといった分け方はおかしい。

アニメ、漫画好きのちょいオタが、自分たちの嗜好をバカにされないようにするため、名付けたのが「サブカルチャー」

事実、サブカルチャーという概念が日本に入り、1980年代に誤認識が一般化した結果、現在のサブカルチャーの認識が形成されている。

実際、メインカルチャーとはあまり言われない。
サブカルチャーを説明する際に対比として使われることはあっても、一般的には使わない。

サブカルとか言っていると、カッコイイ的な感覚で使っている。
世の中少数がカッコイイのだ。

若者たちは大勢を嫌う。社会の中に組み込まれることがかっこ悪いと思っている。だから、少数派になることがカッコイイ。
大勢をかっこ悪いものとして見せてきた大人たちにも問題はある。

これもまた文化。

サブカルチャーにはもれなく商業的要素が必ずと行っていいほど付随する。作られた文化=サブカルチャーと言ったほうが実は正しい。

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