見出し画像

スポーツ現場でのリハビリ

こんばんはNAKABAです。

理学療法士になりたての頃に、会社員の友人から「医者とリハビリ職の違いは何なのか」と何気なく質問された事があります。その当時上手く言語化出来ず、自分でもよく分からない返答をした記憶があります。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
さて、今回はスポーツのリハビリ場面において、どのように考えながら選手を復帰させていくかについて解説します。

ケガをしたときに、競技復帰までのタイミングに悩むことがあると思います。スポーツ外傷のリハビリは「急性炎症軽減期」「関節機能回復期」「基本動作獲得期」「スポーツ動作獲得期」に分けて考えます。ケガの種類や、その時期によって行なうことが変わりますので、それはまたの機会にそれぞれ詳しく解説したいと思います!

スポーツ障害、外傷からの復帰時期は、「組織の治癒」と「機能」という両側面から考える必要があります。骨、筋、腱、靭帯はそれぞれの損傷に応じて、どうしても修復に一定の期間を要します。そのため機能がいくら良くても、損傷した組織の力学的強度が不足していては復帰は不可能であり、逆に組織が十分に修復していても周囲の筋力、運動連鎖などの機能が十分でなければ、十分なパフォーマンスを発揮できないか、再受傷または別の怪我を起こす可能性が高くなります。


医師が正確に「組織の修復」を判断し、私たち理学療法士やトレーナーが「機能の回復」を目的に全身の動きに目を向けながらリハビリを行っていく必要があります。


身近に理学療法士やトレーナーが居ない場合、医師からの診断を受け、選手自身や監督コーチの感覚的な判断を頼りに競技復帰することが散見されます。この感覚的な判断は、その時のチーム状況や、選手自身の意識の高さ、ケガの経験値などによって大きく左右されます。最適なタイミングで安心して復帰するためには、客観的な評価基準を知る必要があります。

客観的な評価(定量評価)により、感覚に頼らず、数字のように明確なもの(タイム、回数、重さ、長さ、角度などの変化)で治療効果を表すことができます。この客観的評価は様々な研究によりカットオフ値が示されている事が多く、ここに達することができればクリアというような基準があります。

私たち理学療法士やトレーナーはこの客観的評価を頼りに選手や患者を次のステージに進めていくことになり、この評価の引き出しが多ければ多いほどスムーズで安全な復帰を叶える事ができます。

この客観的評価について、今後私自身ももっともっと学びながら皆さんに解説していきたいと思います。

NAKABA

●参考 「アスレチックリハビリテーションガイド」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?