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ユカリ

 こんにちは。

 今回は僕とコージくんがvettäを運営するKAKUSHINという会社をつくるキッカケになった人物のひとり。
 KAKUSHINの魂であり漢の中の漢、ユカリという人間のご紹介を。


 彼女との出会いは約8年前、僕がP社(僕とコージくんの前職の匿名です笑)に入社したときに遡る。
 彼女は当時P社の各支社の事務方のトップとして全国転勤を数年ごとにやるというポジションにいて、僕の入社時にちょうど熊本支社で勤務していた。言わば僕とコージくんの上司みたいな存在だった。

 今でも忘れられないが、ユカリが担当する新人に向けた最初の研修の冒頭、彼女は自己紹介でP社への入社動機を熱く語り
「LP(我々営業マンのこと)を守るのが私の仕事です」と言っていた。
 僕はこの言葉を聞いて、この会社入ってほんとに良かったなあと思ったのを覚えている。
 今思い出しても突き抜けて熱いヤツだ。

 僕が入社当時のP社はある種古き良き時代の営業会社の側面を多分に遺していた。
 むちゃくちゃ真剣に楽しく働いてむちゃくちゃ稼ごうぜ的風土と共に、売れてることが正義、という文化も強かった気がする。フルコミッションの会社そのものだった。
 そんな中、僕とコージくんは営業の現場から、そしてユカリはそれを監督サポートする立場から、そこを変えようと闘う同志みたいな関係だった気がする。
 なんか別に当時ユカリと多くを語り合うこともなかったんだけど。

前回に引き続きひっぱりますが笑、入社1年目に同期で全国1位になった僕は当時結構な注目新人だったと思うが、長年活躍の大先輩からすれば営業マンの精鋭が集うP社で士業出身で毛色の違う存在である種目障りな存在だったと思う。
 ユカリも当時は今より女性管理職も少なく、その上支社長でも気をつかう重鎮の営業マンに対しても間違ってるもんは間違ってんだよと真っ向から噛み付いていく、そんな若い女性管理職だったんで、ある種目障りな存在だったろう笑

 そんな共通項が彼女が東京に転勤になり、やっぱ優秀だから本社勤務になっていっても、なんか久しぶりでも遠くにいた気もしない同志みたいな存在でい続けた理由かもしれない。

 東京でたまに会うから、P社で働きながらMBAに通っているということは知っていたが、それはいわゆる優秀なビジネスパーソンのステップアップのツールのひとつとしてやってんだろなくらいに僕は思っていた。
 しかし、彼女は2021年の暮れに熊本にやってきて
「私、起業するから会社辞めるわ」
いきなりそう言った。
 一方、コージくんと僕は2020年末からもがきはじめて未だ結論が出ておらず迷走中で、
コージくんとこのときについて話をしたことはないが、ユカリからそう告げられたとき最初に感じたのは焦りとちょっとした嫉妬、2人ともそうだったはずだ。

「やべ、先行かれてる。なんかコイツかっけえし」みたいなやつだった。

 思い返してみると、今こんなにスピード感をもってKAKUSHINが進んでいるのは間違いなくユカリのおかげだ。
 ユカリが2021年末に熊本に来たときのランチのなかでこちらの現状を話したら
「答えでてるじゃん。すぐ退職したほーがいーよ」
そう言われた。
 なんか何を我々モジモジしてたんだろねコージくん、てなったのを覚えている。

 年末年始に起業をする方向で気持ちを固めてからも、家族が居る身でこれまでのキャリアを全部捨てるのか、そう悩む我々に対して
「複業できるとこで保険の仕事も続けたらいーじゃん」そう言ったのもユカリだった。

 今KAKUSHINが1番大事にする「それぞれが輝ける働き方をつくる」というテーマはこのときのもがきもあってできあがっている。

 まあそれは置いといて、本格的に起業するとなるとやはり同志であるあの漢の中の漢と一緒に夢を追いたいねとコージくんと話した。

 もちろん我々なんて起業のキの字もわからない地方の保険営業マンなわけで、MBA卒のバリキャリが我々を相手にしてくれるだろうかという不安しかなかった。
 しかし、我々の唯一の才能である突き抜けた自己概念のほうが若干上回り、ユカリにzoomでアポを取り、我々はなぜかエアビーで古民家を予約してパソコンの前に2人で正座して一緒に働きたいとプロポーズばりの緊張感でお告げさせていただいた次第である。

「やるやるー。
  わざわざzoomで何かと思ったわー」

 二つ返事とはこのこと。
 さすが漢の中の漢だった。
 なぜあんな寒い日にエアビーで古民家を予約したかは今でもコージくんに聞いてみたいが、外より寒い古民家で色々準備して、ドキドキするから始まる前から2人で飲んでいた、我々のあの緊張の時間を返してほしい。

 彼女は今、日本最大手の商社のひとつでコンプライアンスの仕事をしながらKAKUSHINも含め3つの事業を立ち上げているスーパービジネスパーソンだ。
 かたや休日は山に取り憑かれ、週末は殆どロッククライミングに近い登山三昧、そして昼食はスーパーの刺身を缶コーヒーで流し込むような正直イカレたヤツだ笑
 ウチのメンバーのひとりイマちゃんが言っていたが、コーヒーで流し込まれる刺身の気持ちにもなってほしい。

 そんな彼女をかたちづくる根本ってなんだろなぁとぼんやり考えたりする。
 そんなとき僕は決まって8年前のあの自己紹介を思い出す。
「私の仕事はLPを守ることです」

 自分以外の誰かが輝くのを見たくて、あそこまで身を粉にして働く人を僕は見たことがない。

 彼女は漢の中の漢だから多くを語らないが、その無言の愛情と大切な人を守るためならどんな権力にも挑んでいく正義感が彼女をあれほど魅力的にしているんだと思う。

 まあ、極度のMという説もあるけど笑


 もとい

 ユカリ、あの古民家zoomで我々の覚悟に秒で応えてくれて、そして一緒に走ってくれてほんとにありがとう。

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